総額270万円!米国の夫妻が企業に依頼、愛する猫を“クローン”として蘇らせる
米国でカップルが愛する猫を“クローン”として蘇らせたとして、注目を集めている。
猫の19歳の誕生日を前にクローン化を決断
愛する猫をクローンとして蘇らせたのは、米国ノースカロライナ州在住のBryan Bullerdickさん(43)と、その妻Ashley Bullerdickさん(41)だ。
夫妻が新婚時代から大切にしてきた愛猫“シナボン(Cinnabun)”のクローンを作ることを決めたのは、シナボンの19歳の誕生日が近付いた時のこと。
このため二人は2万5000ドル(約270万円)もの大金を支払ったという。
夫妻は、シナボンと同じ遺伝子を持つクローンの猫が、オリジナルのシナボンに会えることを望んでいたものの、その前にオリジナルのシナボンは死んでしまったそうだ。
一方“クローン版シナボン(名前もオリジナルと同じに名付けたという)”は、オリジナルのシナボンと同様にAshleyさんの枕の上で寝るなど、とにかくそっくりだという。
"North Carolina couple paid $25G to clone beloved cat" via FOX NEWS https://t.co/PJYDWPyzWM pic.twitter.com/GKSbTI9RSr
— ManAnns.com (@Man_Anns) June 27, 2019
クローン猫を作る決断の理由とは?
しかし夫妻はなぜ巨額の費用を工面してクローンの猫を作るという、大きな決断に至ったのだろうか。
そもそもBryanさんとAshleyさんが結婚したのは、1999年のこと。
二人は動物愛護団体から引き取ったシナボンと、ブリーダーから購入したヒマラヤンの“ジンジャー(Ginger)”という、2匹の猫と共に新婚生活をスタートさせたという。
2匹について「彼らは私たちにとって、とても特別なものでした。彼らは私たちと共に人生をスタートさせたのです」というBryanさん。
その後ジンジャーは7歳の若さで死んでしまったものの、Bryanさんはその父猫を探し出すことに成功。そしてジンジャーと遺伝子を共有する猫を、2000ドル(約21万6000円)という値段で購入することが出来たという。
ところが年老いて死期が近付くシナボンについては、その血筋を受け継ぐ猫を手に入れることが出来ないのでは、と夫妻は危惧。
「我々はシナボンと過ごす残された時間がどれほど僅かなものであるのか、不安を抱いていました」というBryanさん。
そんな際、Bryanさんは米国で女優・歌手として知られるバーブラ・ストライサンドさんが、マルチーズとプードルの雑種である飼い犬のクローンを作成したという記事を発見。
Barbra Streisand Cloned Her Dogs. For $50,000, You Can Clone Yours. https://t.co/uDrAnI4XdP pic.twitter.com/foQd828Pvd
— Bill Stewart (@billstewart61) March 11, 2018
これを見てシナボンの血筋を残すため、クローンを作成することを思い付いたBryanさんは、ストライサンドさんがクローン作成のために利用したのと同じ企業「ViaGen Pets」から1600ドル(約17万3000円)のDNA検査キットを購入。
1カ月ほど悩んだ後に意を決して2018年9月、シナボンのDNAが含まれるサンプルをViaGen Petsへと送り返したという。
それから2カ月も経たない2018年10月30日、シナボンはこの世を去ってしまったものの、“クローン版シナボン”が2月4日に誕生。
数週間後の4月には、“クローン版シナボン”が家族の元へと届けられたという。
大金を支払っても後悔は一切なし
ただやはり気になるのは、クローンのためにかかった巨額の費用だ。2万5000ドルという大金を支払ったことに対し、夫妻は後悔していないのだろうか。
これについて「この子(オリジナルのシナボン)は私たちが新婚の頃からいた特別な猫であり、子供たちも猫と一緒に育ってきた。彼女は(私たち夫婦にとって)重要だったんです」と語るのはBryanさん。
オリジナルのシナボンがAshleyさんの頭の横で毎晩眠っていたことを懐かしみ、「もし我々にこのような猫を手に入れるチャンスがあるのならば、試さずにはいられなかった」としている。
さらに巨額の費用がかかったものの、そのような額を休暇の度に浪費してしまう人もいるとし、一方の“クローン版シナボン”はうまくいけば20年の期間を共に過ごすことが出来るとしている。
またこれについては、Ashleyさんにも後悔は一切ない様子。
“クローン版シナボン”が自宅へと届いた時のことについて、「私は彼女を迎え入れることが出来、とても興奮していました」と語るAshleyさん。
「彼女はたったの生後2カ月でしたが、(オリジナルの)シナボンと瓜二つでした」
さらにクローンを作ることについて、「私たちは間違いなくまたやるでしょう」としている。
A Charlotte-area family is overjoyed with its newest member of the family. But the $25,000 kitten already has a special connection with its owners. #clone #cloning #pet #cat pic.twitter.com/uL4EkcRzEY
— Texoma's Homepage (@TexomasHomepage) July 2, 2019
愛猫と同一の遺伝子を持つ猫を、クローンによって作った夫妻。
ペットのクローンを作ることは倫理的観点から考えて、正直疑問が残るように感じる一方、愛するペットが死に瀕しているのを目の当たりにしたら、自分も同じ決断を下してしまうかもしれないと考えさせられた。(了)
出典:Fox News:North Carolina couple paid $25G to clone beloved cat(6/27)