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南米チリでデモ参加者が警察のドローンにレーザーを照射、墜落させる

南米チリでデモ参加者が警察のドローンにレーザーを照射、墜落させる
Twitter/NetSec Focus

反政府デモが続いている南米チリで、群衆がレーザーポインターを使い、治安警察のドローンを墜落させる出来事が起きた。

 

センサーが不具合を起こし墜落

 

この出来事が起きたのは11月12日、当時首都のサンティアゴでは、多くのデモ隊が集まり抗議活動をしていたという。

 

そして警察はデモ参加者の行動を監視するため、上空にドローンを飛ばしていたそうだ。

 

これに対し多くのデモ参加者が、緑色のレーザーポインターをドローンに照射。センサーが不具合を起こし、ドローンはコントロールを失い、墜落した。

 

この方法は香港デモにおいても行われているが、チリでもショットガンで武装した警察官や、監視カメラにもレーザーポインターが照射されているという。

 

憲法改正を約束、しかし…

 

チリでデモが起きたのは約1カ月前。当初は地下鉄の運賃値上げへの抗議から始まったが、その後格差や不平等の是正を求める運動へと発展していった。

 

この抗議運動により現時点で、25人が死亡。数千人がケガを負ったと言われている。

 

デモの激化に対し、チリの主要政党は1980年にピノチェト軍事独裁政権下で制定された憲法を改正することを約束。この結果、来年4月には新たな憲法改正の是非などを巡り、国民投票が行われることになった。

 

しかしこれでも抗議デモを止めることは難しいとする見方もある。デモに参加していた体育教師であるPedro Alastueyさん(36)は次のように語っている。

 

「彼ら(政治家)は、人々が長いあいだ求めてきたことに耳を傾けています。しかし国民の要求に対して政治家が具体的な解決策を示さない限り、デモが止むことは難しいでしょう」

 

チリは南米でも最も繁栄した国の1つだが、貧困率が高く、120万人以上の年金生活者は最低賃金よりも少ない額しか受け取れず、中間層の多くも学生ローンなどで苦しめられているという。

 

また1973年に民主選挙によって樹立されたサルバドール・アジェンデ政権をクーデターで転覆させたアウグスト・ピノチェト大統領は、左翼と疑われる数千人を拷問したり、殺害したりしてきたと言われている。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:Protesters use lasers to tackle heavily armed police and bring down drone in Chile(11/16)

出典元:NYPost:Protesters in Chile use lasers to bring down police drone(11/15)

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