バンクシーが黒人差別に関する新作を発表、メッセージで訴えていることとは?
覆面アーティストのバンクシーが、殺害された黒人男性、ジョージ・フロイドさんを追悼するような新作を発表し、人種差別問題に対してメッセージを発した。
国旗に火が燃え移ろうとしている作品
バンクシーは6月6日、自身のインスタグラムを更新。人種差別に抗議する新たな作品を投稿した。
その作品には黒人男性を思わせる遺影が飾られ、その傍らには花やキャンドルが置かれている。
そしてキャンドルの火が、アメリカの国旗に燃え移ろうとしており、ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに全米で行われている抗議デモや、さらなる混乱の広がりを暗示している。
機能しないシステムを故障したパイプに例える
バンクシーはこの「人種差別」の問題は、「白人の問題だ」と主張。インスタグラムにおいて、次のように理由を述べている。
「最初、私は口をつぐむべきだと思った、この問題について黒人の声を聞くべきだと。しかしなぜ私は(作品を発表)したのか?それは彼ら黒人の問題ではなく、私の問題だからだ。肌に色がある人々(有色人種)は、システムによって貶められている。白人のシステムだ。アパートのパイプが壊れ、下の階に住む人々の部屋が水浸しになるように、この故障したシステムは、彼らの生活を惨めなものにし続けている。しかしそれを修理するのは、彼ら(有色人種)の仕事ではない。彼らはできない。(なぜなら)誰も上の階に彼らを入れさせないからだ。これ(人種差別)は、白人の問題だ。もし白人の人々がこれを直すことができなければ、誰かが上の階へ行き、ドアを蹴り上げなければならないだろう」
ジョージ・フロイドさんの死によって、再び全米に広がった運動「Black lives matter」。この運動は今や、イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどでも行われ、世界的な広がりを見せている。(了)
出典元:INDEPENDENT:Banksy releases new artwork inspired by George Floyd death: ‘This is a white problem’(6/6)