南アに新型コロナのワクチンが到着、大統領が空港で出迎える
変異ウイルスの感染拡大が続いている南アフリカに、新型コロナのワクチンが到着し、期待が高まっている。
アストラゼネカのワクチンが到着
南アフリカ共和国のCyril Ramaphosa大統領と側近は2月1日、OR Tambo国際空港に向かい、旅客機から運び出された新型コロナワクチンを出迎えたという。
このワクチンは、オックスフォード大/アストラゼネカ製で、100万回分あり、ワクチンメーカーである「インド・セーラム研究所(Serum Institute of India)」で製造されたそうだ。
Ramaphos大統領はワクチンを確認後、国民に向けて次のように呼びかけた。
「これらのワクチンの到着は、私たちの国や世界に大きな困難と被害をもたらした病気の流れを変えることができるという、約束が含まれているのです」
Arrival of the first consignment of #COVID19 Vaccines #WeChooseVaccination https://t.co/PHOfkdcics
— Cyril Ramaphosa 🇿🇦 #StaySafe (@CyrilRamaphosa) February 1, 2021
医療従事者にも足りない可能性
このワクチンは今後、10日間から14日間かけてデータが精査され、使用許可が下りれば医療従事者から接種が始まるという。ただし数はまだまだ不足しているらしい。
インドの「セーラム研究所」は今月、さらに50万回分のワクチンを届ける予定だが、アストラゼネカのワクチンは2回接種することから、125万人いる医療従事者に行き渡らせるためには、さらに必要になる。
そのため南アフリカ政府は、世界保健機関とアフリカ連合との共同で主導するCOVAXワクチン配布計画や、製薬会社との二国間交渉を通じて、5000万回以上のワクチン投与量を確保したと述べたそうだ。(※COVAXは、新型コロナウイルス感染症のワクチンを、複数国で共同購入し、公平に分配するための国際的な枠組み)
アフリカ大陸で最も感染者が多い
南アフリカは、アフリカ大陸の中でも最も新型コロナの感染者や死亡者が多く、現在までに約140万人が感染、約4万4000人が亡くなっているという。下は感染者数の推移。(データはジョンズホプキンズ大学)
こちらは死亡者の推移。
また昨年の後半から新型コロナの変異種「501Y.V2」が確認されており、グラフで見ても昨年12月後半から急激に感染者が増加。また死者も1月6日で844人、19日で839人、27日で753人となっている。(了)
出典元:Reuters:Ramaphosa welcomes first vaccines arriving in South Africa(2/2)