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欧州宇宙機関(ESA)が障がいのある人を宇宙飛行士として募集、無重力なら関係ない

欧州宇宙機関(ESA)が障がいのある人を宇宙飛行士として募集、無重力なら関係ない
flickr_NASA on The Commons

国際宇宙ステーションの欧州実験棟を開発した欧州宇宙機関(ESA)が、3月末から、宇宙飛行士の新規募集を開始する。今回の募集では、応募資格のある者の中に身体障がい者が含まれていることがニュースになっている。

 

足に障がいがあっても宇宙飛行士に

 

海外メディアが伝えるところによると、今回の募集では、下肢に障がいがある人と、小人症のように極端に身長が低い人の応募が「歓迎されている」そうだ。

 

もちろん、大学修士号などといった他の必要条件は満たしている必要がある。また、テストに合格した後にも、厳しいトレーニングが待っているのだが、ESAはこうした障がいを持つ宇宙飛行士を、国際宇宙ステーションに送り込むつもりだ。

 

だが、義足であったり、足が動かないなどの障がいがあっても、宇宙でのミッションを本当に遂行できるのだろうか? ESAのMajor Peake宇宙飛行士は、メディアにこう話す。

 

これまで無重力の状態で生活し、仕事をしてきた宇宙飛行士として言うのですが、下肢を使わずとも達成できることはとてもたくさんありますよ。大事なのは「何ができないか」ではなく、「何ができるか」ということ、そろそろこう考えるべき時期に来ているのです。

 

障がいを持つ宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに問題なく乗務できるよう、ESAは専用の機器や機材を開発する予定だ。

 

国際パラリンピック委員会がアドバイス

 

欧州宇宙機構(ESA)は宇宙のエキスパートではあるが、身体障がいに関する知識はない。今回の募集に際しては、国際パラリンピック委員会にアドバイスを求めた、とディレクターの一人であるDavid Parker氏は言う。

 

我々は、この分野(身体障がい)のエキスパートではありません。なので、国際パラリンピック委員会をはじめとした専門家たちに意見を求めました。

 

こうして得た知識をもとに、宇宙飛行士として採用可能な障がいの種類が決められたそうだ。

 

募集期間は3月31日から5月28日まで。選考テストは厳しく、2022年10月まで続くとのこと。(了)

 

出典元:The Guardian:Europe launches recruitment drive for female and disabled astronauts(2/17)

出典元:Metro:European Space Agency launches recruitment drive for disabled astronauts(2/17)

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