【新型コロナ】ブラジルで変異株により第2波か、死者や新規感染者も高い水準
変異株が発見されているブラジルでは、新型コロナウイルスの新規感染者や死者が増加している。
4日には7万5000人以上が感染
ブラジルの保健省によれば、これまでに新型コロナで亡くなった人は26万人以上もおり、これはアメリカに次ぎ世界で2番目の多さになるという。
また3月3日には死者が1910人、4日にはわずかに減って1699人が亡くなった。新規感染者も増えており、4日には1日で7万5102人の感染が判明。1日の感染者としては、2番目の多さになったそうだ。
そしてジョンズ・ホプキンス大学のグラフでも分かる通り、死者や新規感染者が減る傾向が見られない。下は新規感染者のグラフ。
こちらは1日の死者数のグラフ。3月9日には、ついに1日の死者が1972人に達した。死者数については昨年の5月から、ほぼ高い水準で推移している。
このような状況でもボルソナロ大統領は、経済を優先させ、「ステイホーム」に反対しているという。
武漢型より2倍の感染力か?
現在、ブラジルでは新型コロナの第2波に見舞われているが、イギリスの「Imperial College London」や「オックスフォード大学」と共同で研究を進めているブラジルの「サンパウロ大学」の研究者は、第2波が変異株と繋がっている可能性があると見ている。
ブラジル由来の変異株は、今年の1月にアマゾナス州の州都であるマナウス市から日本へ渡った人間から検出された。
このため変異株については、マナウス市において追跡調査が行われているという。
研究者らはこの変異株が、昨年の11月頃にマナウスで出現し、その後急速に拡大したと見ている。
また研究者は、まだ予備研究の段階としながらも、変異株がオリジナル(武漢型)の新型コロナよりも2倍の感染力があると考えているそうだ。
変異株が再感染を引き起こす?
さらに研究者はこの変異株が、オリジナルの新型コロナに感染した人にできた免疫をも、損なう可能性があるとし、20%から60%が再感染する恐れがある指摘している。
実はマナウスは、当初ブラジルでも最も新型コロナの影響を受けたと街とされ、血液ドナーの調査では、すでに人口の4分の3が感染していたことが示唆されたという。
このため第一波で感染した人には、ある程度の抗体が出来ていたと考えられるが、現在この街では再び第2波に襲われている。
このことから研究者は、変異株が一度感染した人の抗体から逃れる可能性があり、それが第2波を引き起こしていると考えているそうだ。(了)
出典元:BBC:Covid: Bolsonaro tells Brazilians to ‘stop whining’ as deaths spike(3/5)