砂糖の貯蔵タンクに落ちた男性、蟻地獄のように沈み救出困難
砂糖を貯蔵しておく巨大タンク(サイロ)に従業員男性が入り込み、砂糖に埋もれて抜け出せなくなるという出来事が、アメリカ・モンタナ州であった。
レスキュー隊が出動
モンタナ州ビリングス市の消防が、市内の砂糖工場「Western Sugar Cooperative」からレスキュー隊の出動要請を受けたのは、5月28日のこと。詳しい事情は現在不明だが、その日の午前7時30分頃、砂糖を貯蔵する巨大タンクに入った従業員が砂糖に埋まって出られなくなっているという。他の従業員が彼を掘り出そうとしたが、「掘ったそばから周囲の砂糖が崩れて来て、彼はどんどん深く埋まって行くばかり」という話だったそう。
レスキュー隊が現場に行ってみると、確かにその通りだった。タンクの上部にある幅45cmほどの入り口から中に入った隊員のGabe Hernandezさんは、タンクの中は「雪景色のようだった」と後に話している。問題の男性は、同僚が助けようとして掘った穴の底に胸まで埋まっていたらしい。
隊員たちはまず男性を掘り出そうとしたようだ。しかし「砂糖というのは、知っての通り細かい粒なので、掘ってもそれ以上の量が彼の周りに流れ込んでしまう」とHernandezさん。「彼の頭より1.6メートルほど高い場所に砂糖があるので、それが崩れて頭から埋まる可能性もある」という。
ベニヤ板で囲いを作る
結局、レスキュー隊がとった方法は、ベニヤ板で男性の周囲に囲いを作り、砂糖が崩れても埋まらないようにすることだった。そうしておいて男性の周囲を掘り、体が自由になったところで穴から引き上げた。
この作業はタンクの中に入った8名の隊員によって行われ、2時間かかったという。また、タンクの外には30名が待機していたそうだ。
男性がタンクに入った事情は分かっていない。労働安全衛生局が現在調査を進めているが、「現時点では詳しい情報を公表することはできない」と言っている。(了)
出典元:The Western Journal:Worst Nightmare Almost Comes True for Man Buried Chest-Deep in Sugar Silo After Freak Accident(6/9)
出典元:KTVQ:Billings firefighters detail recent rescue at Western Sugar silo(6/8)