【東京五輪】香港の選手が金メダル、表彰式で多くの市民が中国国歌にブーイング
東京オリンピックの表彰式で、中国の国歌が流れる中、多くの香港市民のとった行動が注目を集めた。
「私たちは香港人だ!」
香港出身のEdgar Cheung(張家朗)選手は7月26日、東京オリンピックの男子フェンシングの試合に出場。決勝を勝ち抜き、金メダルに輝いた。
香港にあるショッピングモールには多くの市民が集まり、大きなスクリーンに映された試合を見守り、声援を送ったという。
そしてCheung選手が表彰される際、中国の国歌が流れたのだが、それを打ち消すように市民がブーイングを行い、「私たちは香港人だ」といった声を一斉にあげた。その様子がこちら。
国歌を侮辱すれば最大3年の刑
実は、香港では最近、中国の国歌を侮辱することを禁じる法律が導入されたという。
この「国歌法」に違反すると、最大で3年の刑に処され、5万香港ドル(約70万円)の罰金が科せられる可能性があるそうだ。
また表彰式の際、ショッピングモール内では、イギリス統治時代の国旗が振られ、中国政府に抗議するスローガンを唱えた人もいたという。
このような「分離独立」を煽る行為は「国家安全法」の違反にあたるとみられ、有罪になれば最大で終身刑になる恐れもあるとか。
香港の警察は現在、今回のショッピングモールの動画を集め、違反者を突き止めるため調べているそうだ。ただ映像でも皆がマスクをしているため、誰が声を出していたのか、どんな言葉を発していたのかは、わからないかもしれない。
Cheung選手は、香港史上2人目、中国に返還後初めての金メダリストになるという。(了)
出典元:BBC:Hong Kong crowd booing China’s anthem sparks police probe(7/30)