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アフガニスタンに生まれ、ポルノ女優になった女性が、タリバンを猛批判

アフガニスタンに生まれ、ポルノ女優になった女性が、タリバンを猛批判
Instagram/yasmeena.eu

女性が肌を見せることさえ禁止される、厳格なイスラム教の国、アフガニスタン。そこで生まれ育ちながら、なんとポルノ女優となった女性がいる。

 

日本の常識では考えられないその生い立ちや、女性を抑圧するタリバン政権を批判する彼女の意見が、アメリカのメディアで紹介されている。

 

ポルノ女優になって家族から殺されそうに

 

Yasmeena Aliさん(28才)は、1993年にアフガニスタンの首都カーブルで生まれた。タリバン政権の厳しい抑圧の下で幼年時代を過ごし、2000年代の初め、家族とともにイギリスに移住したが、厳格なイスラム教徒の家族の中で相変わらず窮屈な暮らしを続けた。

 

10代になった彼女は、家を出て、ユダヤ人の写真家と暮らし始める。その彼の影響で、抑えつけられていた自分の「性的な側面」に気づいた、と彼女は言う。そしてイスラム教を捨て、ポルノ業界に入った。

 

彼女は、ポルノ業界を、お金の面で女性が差別されない職場と考えているようだ。メディアにこう話している。

 

「業界で初めて仕事したとき、男優より女優の報酬の方が遥かにいいことに驚きました。他の業界では能力も経験もある優れた女性が、同僚男性と同じ賃金さえも貰えず、また、尊敬されることもないのです」

 

2018年頃、彼女はポルノ女優になったことで、家族から殺されそうになっている。父親といとこが、殺し屋に7万ドル(約800万円)で彼女の始末を依頼したそうだ。父親たちの言い分は、「家族の名を汚したから」。日本の親ならば、さすがに殺すことまでは考えないだろう。この一件は海外メディアの記事になっている。

 

 

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タリバンは偽善者集団

 

最近、メディアのインタビューを受けたAliさんは、タリバンを偽善者の集まりだと言って非難した。

 

その理由は単純明快。タリバンのメンバーは、女性が性的な自由を求めることを悪としながら、自分たちは隠れてポルノを観ているからだ。

 

Aliさんはその証拠を握っているわけではない。が、タリバンと同じイスラム主義を掲げるアルカイーダのリーダ、ウサマ・ビンラディンのパソコンからたくさんのポルノ映像が見つかったことを考えると、十分にありえることだ。(このことはアメリカ政府が発表し、記事にもなっている)

 

また、彼女が出演するオンライン動画へのアクセスは、「ほとんどが(イスラム教国の多い)中東やインドから」なのだそう。

 

今もタリバンから目をつけられているという彼女は、ある意味、命がけと言える。彼女にとってポルノ女優であることは、自分の身体を自由にする権利、性の自由を主張するための戦い、ともいえるのだろう。(了)

 

出典元:New York Post:Afghanistan’s top porn star slams Taliban after dad’s alleged plot to have her killed(2/1)

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