美術館の警備員、有名画家の絵に「目」を書き入れてしまう【ロシア】
ロシアの美術館で、警備員が有名な絵画にいたずら書きをしたとして、解雇された。
アンナ・レポルスカヤ氏の作品
その絵画とは、ロシアの前衛芸術家、アンナ・レポルスカヤ(Anna Leporskaya)さんの作品『3人の人物』(1932-1934年)とされている。
その絵には顔のない3人の人物が描かれており、昨年12月にはロシア中西部のスヴェルドロフスク州・エカテリンブルク市にある「エリツィン・センター」に展示されていたという。
“Three Figures” (1932–34) — Anna Leporskaya pic.twitter.com/UZT7eXEGW1
— derek beaulieu (@derekbeaulieu) February 9, 2022
しかしそのセンターの民間警備員は、退屈していたのか、絵の中の2人の顔に丸い目をボールペンで書き入れてしまったそうだ。
今年になって犯人を特定
この落書きが見つかったのは昨年の12月7日だが、落書きをした人物が特定できたとして、「エリツィン・センター」は2月8日に声明を発表した。
落書きをしたのは民間警備会社に勤める60代の男性で、今週解雇されたと言われている。
また地元警察も捜査を行っており、芸術作品を破損したとして、60代の男性には4万ルーブル(約6万2000円)の罰金と、1年の矯正労働刑が科される可能性があるという。(下が落書き後の姿)
A ‘bored’ security guard destroys a $1 million painting by drawing eyes on it during his first day on the job.
Faceless figures were depicted in artist Anna Leporskaya’s ‘Three Figures’ (1932–1934) painting, which was on display at an art gallery in Russia. pic.twitter.com/HZ65XC1KS9
— TRT World (@trtworld) February 10, 2022
専門家により修復が進められる
『3人の人物』は現在、専門家により修復が進められており、その費用は警備会社が負担しているそうだ。
国立トレチャコフ美術館の修復専門家は、作品に長期的なダメージを与えることなく修復できると考えているという。
しかしなぜ、警備員がこの絵に目を描いたのか、その動機は明らかになっていない。(了)
出典元:METRO:‘Bored’ security guard draws eyes on £740,000 painting in Russian gallery(2/9)