Metaの仮想空間で、女性のアバターが性的暴行を受ける
フェイスブックの親会社「Meta」が所有する仮想空間(メタバース)において、女性のアバターが性的暴行を受けた。
「Horizon Worlds」で実際に起きる
その女性は21歳の研究者とされ、Metaの仮想現実プラットフォーム「Horizon Worlds」で性的暴行を受けたと述べているという。
この研究者が所属する団体「SumOfUs」は、「(この事件が)メタバースにおける被害を軽減するためのより良い計画が、Metaには必要であることを示している」と述べたそうだ。
一方、「Meta」の広報担当者は、「SumOfUs」の報告書全文に目を通していないとしながらも、「Horizon Worlds」の利用者全員が安全対策にアクセスし、「調査や対策に協力してほしい」と語っている。
女性研究者は動画を撮影していた
「Horizon Worlds」は現在、米国とカナダのユーザーのみが利用でき、そこでのアバターは、簡略化された漫画のような外見をしているという。
この性的暴行を受けた女性研究者は当時の動画を撮影しており、BBCもその動画を見て確認しているそうだ。
女性の視点から撮影された動画には、部屋に2人の男性アバターがおり、1人が離れた場所で観察し、もう1人は彼女のすぐ近くにいるように見えたそうだ。そして男のアバターらは淫らなコメントをし、仮想のボトルの飲み物を共有していたとか。
どうやらその後に、性的暴行が行われたらしい。
強烈なトラウマになりうる可能性
女性研究者は当時、重要な研究の一部として、映像を撮影する必要性を感じていたという。また「これは本当の自分の体ではない、アバターだ」と思うと同時に、やはりショックも受けていたそうだ。
「SumOfUs」は、バーチャルな攻撃は強烈なトラウマになり得るとの見方を示しており、実際にユーザーに影響を与えると述べている。
メタバースの定義は統一されておらず、推進派はメタバースがまだ発展途上であることを認めているという。また現在存在するメタバースのうち、「Meta」が所有しているのは「Horizon Worlds」など一部のみとされている。(了)
出典元:BBC:Female avatar sexually assaulted in Meta VR platform, campaigners say(5/25)