ロシアの艦船を黒海沿岸から100km後退させる、ウクライナ海軍が発表
黒海沿岸で海上封鎖を続けていたロシア軍の艦船が、どうやら後退を余儀なくされているようだ。
30隻のロシア軍の艦船などが海上封鎖
ウクライナ海軍の発表によれば、これまで約30隻のロシア軍の艦船と潜水艦が海上封鎖を行い、民間人の航行を妨害し続けてきたという。
しかしウクライナ軍の海軍司令部は6月6日、ロシア黒海艦隊の艦船群を黒海沿岸から100km以上離れた地点まで押し返したと明らかにした。
このためロシア軍の艦船は撤退し、戦術の変更を余儀なくされ、クリミア半島とヘルソン地域に「バル」や「バスティオン(K300P)」と呼ばれる地対艦沿岸ミサイルシステムを配備し、スネーク島に追加部隊を再配備したそうだ。
「黒海北西部の完全な支配権を奪った」
ウクライナ軍は声明で、黒海北西部の状況は依然として「困難」であるとしつつも、次のように述べている。
「我々はロシア黒海艦隊から黒海北西部の完全な支配権を奪い、この地域は現在、グレーゾーンに変わった。一方、敵は我々の戦術を採用し、沿岸ミサイル群や有翼航空ミサイルによって黒海北西部の支配権を取り戻そうとしている」
この情報はウクライナ側からのものであり、まだ他の機関の情報分析は行われていない。
マリウポリではコレラが発生か?
一方、ウクライナ当局によれば、南東部の都市、マリウポリでは支配しているロシア当局がコレラの発生の可能性を考慮して、港湾都市を検疫のために閉鎖したという。
マリウポリ市長顧問のペトロ・アンドリュシチェンコ氏は、ロシア占領下の街では死体やゴミが山積みになっており、(コレラの)流行に備えつつあると述べている。
またアメリカのブリンケン国務長官は6月6日、ロシアがウクライナの輸出穀物を盗み、自らの利益のために販売しているとの信頼できる報告があると述べている。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: UN says war creating human trafficking crisis; Russian ships pushed back, Ukraine claims – live(6/6)