世界最大のチョコレート工場でサルモネラ菌を確認、生産を一時停止
世界最大と呼ばれるチョコレート工場で、サルモネラ菌が見つかり、警戒が呼びかけられている。
さまざまな企業にチョコレートを供給
その菌が確認されたのは、スイスの大手「Barry Callebaut」社がベルギーの町、Wiezeで運営している工場だ。
この工場では、液体チョコレートを生産し、「ハーシー」や「モンデリーズ」「ネスレ」「ユニリーバ」など、さまざまな国籍の企業にチョコレート製品を供給しているという。
しかしその工場でサルモネラ菌が確認され、「Barry Callebaut」社の広報担当者は6月30日、菌に汚染されたチョコレートを受け取った可能性のある顧客に連絡を取ると明らかにした。
製品は工場に残っている
広報担当者によれば、汚染が発見されたチョコレート製品のほとんどが、まだ現場(工場)に残っているという。
また同社は、6月25日以降に作られたチョコレートの製品を出荷しないよう、取引先に要請しているそうだ。
Wiezeの工場では、消費者に直接販売するチョコレートを製造しておらず、「Barry Callebaut」社は、汚染されたチョコレート商品が店頭に並んでいるとは考えていないと述べている。
この件については、ベルギーの食品安全機関「AFSCA」にも報告が上がっており、「Barry Callebaut」社の広報担当者は、原因について調査を開始したと明らかにした。
またWiezeの工場は現在、生産をストップしているそうだ。
英では以前、70人の子供が食中毒
イギリスでは数か月前に、「キンダー」ブランドのチョコエッグを食べて、主に5歳以下の子供たち約70人が食中毒で倒れたという。
この調査の結果では、昨年12月にベルギーの別の工場で採取されたサンプルと、同じサルモネラ菌に製品が感染していたことが判明したそうだ。
当時、イギリスの保健安全局(UKHSA)の最高責任者であるDame Jenny Harries氏は、「サルモネラ感染症は重症化する可能性があり、この集団発生の影響を受けた多くの子供たちは、非常に体調が悪く、入院しました」と警告していた。
スイスの「Barry Callebaut」社は、この分野で世界第1位であり、2020-2021会計年度の年間売上量は220万トンに達したという。(了)
出典元:METRO:Salmonella found in world’s biggest chocolate factory(6/30)