豪の女性受刑者が、トランスジェンダーの受刑者を移送するよう求める
オーストラリア最大の刑務所で、女性受刑者らが同じ施設にいるトランスジェンダーの受刑者を移送するよう求めている。
自らの安全を懸念して嘆願
その刑務所とは、「Dame Phyllis Frost矯正センター」だ。
ここには7月5日、過去に性犯罪を行ったトランスジェンダーの受刑者(生物学的には男性)が収容されたそうだ。
しかしその後、この所内にいる女性受刑者らは、自らの安全を懸念して、このトランスジェンダーの受刑者を別の施設に移送するよう、嘆願を始めたという。
女性受刑者が性的暴行の被害者
その嘆願書によれば、「多くの女性受刑者が性的暴行の被害者であり、その結果、多くの人がこの経験に関連した重大なトラウマを抱えている」という。
またトランスジェンダーの受刑者は、性的暴行の犯罪歴があるため、女性受刑者らは「自身の安全を懸念している」と主張。その上で嘆願書において、次のように述べているという。
「私たちは、この現状に脅威を感じ、安全でなく、苦痛を感じ、トラウマになっています。従って、我々は(受刑者を)直ちにMurray Protection Unit(施設の区画)から退去させることを要求します」
昨年、女性を襲い有罪に
このトランスジェンダーの身元は明らかにされていない。
しかしこの受刑者は昨年、リッチモンドの路上で女性に性的暴行を加えたとして、「男性のまま」有罪を認めたという。
さらにメディアは、このトランスジェンダーの受刑者が、過去に児童性犯罪でヨーロッパの刑務所に服役していたことも明らかにした。
メディアは「女性同士の暴力」と報道
このトランスジェンダーの受刑者については、昨年やはりリッチモンドで女性を襲ったリサ・ジョーンズ受刑者の経歴と重なるという。
ジョーンズ受刑者は裁判で有罪となるが、当時オーストラリアのメディアは、ジョーンズを女性と呼び、報じる際も女性代名詞を使用しており、一部の報道では、この性暴力は「女同士の暴力」であったとさえ主張していたそうだ。
そもそもオーストラリアの各州はトランスジェンダーの受刑者の収容に関して、それぞれ異なる方針を持っているという。
ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、オーストラリア首都特別地域、タスマニア州は「自認政策」をとっており、安全上の懸念や囚人の性同一性の真偽に関する疑念がなければ、囚人は自認方法に基づいて施設に収容されるべきものとしているそうだ。(了)
出典元:AUS: Female Inmates Protest Transfer of Transgender Sex Offender(8/11)