マスク氏のツイッター買収、ウクライナ側は懐疑的、ロシア高官は歓迎
先日、イーロン・マスク氏がツイッター社の買収を完了させたが、これについてウクライナやロシアの高官が異なった姿勢を示した。
自称「言論の自由絶対主義者」
起業家のイーロン・マスク氏は10月27日、約6兆4000億円でツイッター社の買収取引を完了させた。
この買収完了により、ツイッター社のパラグ・アグラワル最高経営責任者(CEO)とネッド・シーガル最高財務責任者(CFO)はただちに解雇されたという。
またツイッター社の株も非公開化され、株の取引きが停止された。
「言論の自由絶対主義者」を自称するマスク氏は以前から、ツイッター社による投稿の監督・管理方針を批判しており、買収完了後には「鳥は解放された」とツイートした。
Entering Twitter HQ – let that sink in! pic.twitter.com/D68z4K2wq7
— Elon Musk (@elonmusk) October 26, 2022
the bird is freed
— Elon Musk (@elonmusk) October 28, 2022
ロシアのメドベージェフ氏は歓迎
この投稿に対し、ウクライナ大統領補佐官のMykhailo Podolyak氏は10月29日に、次のようにツイートした。
「鳥は本当に自由を得たのか、それとも新しいケージに移っただけなのか?」
一方、ロシアの安全保障理事会副議長であるドミトリー・メドヴェージェフ氏は、10月28日にマスク氏へ祝辞を述べ、次のようにツイートした。
「ツイッターで政治的偏見とイデオロギー的独裁を克服してください。(イーロン・マスク)幸運を祈っています。ウクライナにおけるスターリンク事業を止めてください」
Good luck @elonmusk in overcoming political bias and ideological dictatorship on Twitter. And quit 👋 that Starlink in Ukraine business
— Dmitry Medvedev (@MedvedevRussiaE) October 28, 2022
トランプ氏の凍結解除の意向
マスク氏はツイッターの買収について、「金もうけのためではなく、自分が愛する人類を助けるため」「文明の未来のため」と述べている。
そしてツイッターを「幅広い考えを話し合うことのできる場所」にしたいと考えており、今年の5月には、トランプ前大統領のアカウント凍結も解除する意向を示してきた。
ただツイッター社による投稿の監督・管理方針を緩めれば、ヘイトスピーチなどがこれまで以上に大量に出回ることが懸念されている。(了)
※マスク氏のツイッター買収に関する情報については、BBCジャパンが詳しく報じている。そちらもご覧いただきたい。
出典元:The Guardian:Russia suspends participation in deal on Ukraine grain exports – as it happened(10/29)