ウクライナ軍がザポリージャ州の村を奪還か?双方ともに多数の犠牲者
ウクライナ南部のザポリージャ州で、ウクライナ軍が1つの集落をロシア軍から奪還したとの情報が流れている。
ロシア側の行政官が明らかに
ロシア政府に任命されたザポリージャ州の行政官であるウラジミール・ロゴフ氏は6月18日、ウクライナ軍がPiatykhatky村を制圧したと明らかにしたという。
ロゴフ氏は、ロシア軍の砲撃にさらされながら、ウクライナ軍がPiatykhatky村に陣取ったと述べたそうだ。
今月初めに反攻作戦を開始して以来、ウクライナ軍がザポリージャ州で村を奪還したのは、今回で2度目になるという。ただしまだ、この情報の信憑性は確認されていない。
ロシア側は攻撃を撃退と発表
一方、ロシア国防省は6月18日、ザポリージャ州にある3つの前線で、ウクライナ軍の攻撃を撃退したと述べた。
この3つの前線は、ウクライナ軍が最も積極的に攻撃を繰り返し、圧力をかけている場所だとされている。
しかしロシア国防省は声明で、ウクライナ軍が奪還したとされるPiatykhatky村について、言及はしていない。
イギリス国防省の分析
イギリス国防省の分析によれば、反攻作戦の初期段階において、ロシア軍とウクライナ軍双方に、多数の兵の犠牲者を出しているという。
特にロシア側の犠牲者は、3月に行われたバフムトでの戦いで戦死者がピークに達して以降、おそらく最も高いレベルにあるとの見方を示した。
イギリスの情報機関によれば、激しい戦闘はザポリージャ州と、ドネツク州東部のバフムト周辺、ドネツク州西部を中心に行われているという。
ウクライナ軍はそれぞれの戦線で攻勢を仕掛け、「わずかに前進」している一方、ロシア側もウクライナ南部で、比較的効果的な「防衛作戦」を展開しているとの見方を示した。
ウクライナ側の報告では?
ウクライナ軍の参謀本部は6月18日、定例の報告を行い、ロシア軍が引き続きウクライナ東部での攻撃作戦に力を注いでいるとの見方を示した。
特にドネツク州のバフムト、アブディフカ、マリンカ、ライマン周辺に攻撃を集中させ、26件の戦闘が発生したと明らかにした。
またロシア軍は、ウクライナ東部と南部の他の地域でも空爆を開始したという。
ドネツク州のPavlo Kyrylenko知事は、この1日で民間人2人が死亡、3人が負傷したと報告。へルソン州でも、ロシア軍の攻撃により1人の市民が死亡し、さらに4人が負傷したそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: Ukrainian forces reportedly take control of Piatykhatky – as it happened(6/18)