ガザ地区ではイスラエル軍が2方向から進軍、毎日420人以上の子供が死傷
イスラエルの地上軍はガザ地区で2方向から進軍を続けており、攻撃は激しさを増し、パレスチナ人の犠牲者も増えているという。
ガザ地区の北部を孤立化させる
目撃情報によれば、イスラエル軍はガザ地区の南北に延びる「サラー・アッディン幹線道路」を遮断したという。
つまりイスラエル軍は、ガザ地区の北部を包囲し、ベイト・ハノウン地区とベイト・ラヒア地区に至るまでの都市を効果的に孤立させようとしているそうだ。
そして攻撃も激しさを増しているようだが、イスラエルのネタニヤフ首相は10月30日、記者会見において、ガザ地区での停戦は考えていないとし、「今は戦争の時だ」と述べた。
#NewsMap
The Israeli Army penetrated 6 km deep into the central Gaza Strip, set a roadblock at the Salah Al Deen road and by this effectively cut Gaza City and the northern camps from the rest of the strip. pic.twitter.com/ck4vkruImL— Julian Röpcke🇺🇦 (@JulianRoepcke) October 30, 2023
Breaking: lsraeli tank bombs a civilian vehicle in Gaza Strip. pic.twitter.com/TUKkrmACv7
— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) October 30, 2023
子供に対する重大な違反が横行
国連児童基金(ユニセフ)のキャサリン・ラッセル事務局長は10月30日、国連安全保障理事会で演説し、次のように述べた。
「ガザ地区では毎日420人以上の子供たちが殺されたり、負傷したりしている。この数字は私たち一人一人を心の底から揺さぶるはずだ。子供に対する重大な違反が横行しており、その数は急速に増えている」
ガザ地区の保健省によれば10月7日以降、3400人以上のパレスチナ人の子供が殺害され、6300人以上の子供が負傷、ヨルダン川西岸地区でも、少なくとも37人の子供が殺害されたと伝えられているという。
犠牲者の約7割が子供や女性
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長も30日、国連安全保障理事会で演説し、ガザ地区の人々が、イスラエル当局から南への避難を命じられため、現在67万人以上が超満員のUNRWAの学校や地下室に取り残されていると述べた。
また同氏は、ガザで殺害されたと報告されている人々の70%近くが子供と女性であるとし、次のように訴えた。
「ガザ全域の破壊のレベルは、前例のないものであり、我々の監視下で繰り広げられているこの人類の悲劇は耐え難いものである。何度も言いましたが、もう一度言います。ガザには安全な場所はありません」
ラザリーニ事務局長によれば、ガザ地区では3週間で3200人近くの子供が殺害されたが、この数は、2019年以降、世界の紛争地帯で毎年殺される子どもの数を上回っているという。
北部の病院周辺にも激しい攻撃
国際的な非政府組織「アクションエイド」は、ガザ地区北部のアルクッズ病院周辺で激しい砲撃が絶え間なく行われ、数百人の患者が病院内に閉じ込められていると警告している。
「アクションエイド」の報告書によれば、ガザ地区南部へ避難できない数百人の患者に加え、1万2000人以上の避難民が病院の廊下や中庭に避難しているという。(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: more than 420 children killed or injured in Gaza every day, says Unicef; Netanyahu rejects ceasefire(10/30)