スペースX社の「スターシップ」が打ち上げテストに失敗、大爆発を起こす【動画】

アメリカで先日、スペースX社のロケット「スターシップ」の打ち上げテストが行われたが、再び失敗し、大爆発を起こした。
打ち上げられる前に大爆発
「スターシップ」の打ち上げテストは6月18日、テキサス州南端にあるスペースX社の発射施設「スターベース」で行われた。
しかし午後11時頃、準備中に重大な異常が発生し、打ち上げられる前に大爆発を起こしたという。
スペースX社はSNSの「X」の声明で、「試験場周辺の区域は作業中、常に安全が確保されており、作業員全員の安全が確認されている」と述べた。
A SpaceX Starship rocket being tested in Texas exploded Wednesday night, after the craft “experienced a major anomaly” while on the test stand preparing for the tenth flight test at the firm’s Starbase facility.
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— ABC News (@ABC) June 19, 2025
今回は10回目の試験飛行
またスペースX社は、近隣地域への危険はないとしたが、住民に対し、試験場に近づかないよう呼びかけたという。
今回は10回目の「スターシップ」の飛行試験とされるが、前回の5月27日に行われたテストでも、飛行中に液漏れが発生。
最終的には制御不能に陥り、ロケットは大気圏に再突入し、インド洋上空で分解した。
「ヘイト隠蔽防止法」でNY州を訴える
一方、イーロン・マスク氏が所有するSNS「X」社は6月17日、ニューヨーク州を相手取り、訴訟を起こしたという。
ニューヨーク州では大手SNS企業に、ヘイトスピーチへの対応策の開示を義務付ける法案「ヘイト隠蔽防止法」が昨年、可決されたためだ。
昨年12月にキャシー・ホークル州知事が署名し、成立したこの法律(条令)は、SNS企業に対し、利用規約の公開と、過激主義、外国の影響、偽情報、ヘイトスピーチ、その他の有害コンテンツの抑制策に関する詳細な報告書の提出を義務付けている。
「X」社は、この法律が、憲法修正第一条に基づく「言論の自由」を侵害していると主張。また法律を遵守しなかった場合、違反1件につき1日1万5000ドルの罰金がSNS企業に科される可能性にも反対した。
マスク氏は2022年に「Twitter」を買収して以来、コンテンツ監視の取り組みを大幅に縮小し、SNSを規制しようとする動きに反対してきた。
しかし、この法案を起草した州議会議員らは「トランプ大統領とイーロン・マスク氏によるヘイトスピーチや偽情報の拡散に起因する政治的暴力や脅威が増加している今、ニューヨーク市民は、X社のようなSNS企業が、プラットフォーム上でのヘイトや偽情報の拡散を阻止するために、何をしているのか(あるいはしていないのか)を知る権利がある」と述べた。
ただ「X」社は昨年、カリフォルニア州でも同様の法律を阻止するための訴訟を起こし、勝訴したという。(了)
出典元:ABC News:SpaceX rocket being tested in Texas explodes, but no injuries reported(6/19)
出典元:The Guardian:Elon Musk’s X sues New York over hate speech and disinformation law(6/17)