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「イスラエルの攻撃が停止されれば、米との核協議に応じる」イラン外相が発言

「イスラエルの攻撃が停止されれば、米との核協議に応じる」イラン外相が発言
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イランの外相は6月20日、ヨーロッパの3カ国の外相などと会談し、その後協議の継続の意思を示した。

 

「再び協議を行う用意がある」

 

イランのアラグチ外相は20日、スイスのジュネーブでイギリス、フランス、ドイツの外相、そして欧州連合(EU)の外交政策責任者と、イスラエルの攻撃について会談した。

 

その後、アラグチ外相はジュネーブで記者団に対し、今後もヨーロッパの3カ国とEUと協議継続を支持し、近い将来再び会談を行う用意があると述べた。

 

またアラグチ外相はアメリカとの核協議について、「イスラエルの攻撃を受けている間は、核開発計画の将来について協議しない。攻撃が停止されれば、外交交渉に応じる用意がある」とし、さらに次のように述べた。

 

「イランの核開発計画は平和的なものであり、常にIAEAの保護措置と監視下に置かれてきた。したがって、いかなる大量破壊兵器条約にも加盟していない(イスラエル)政権による保護措置対象の核施設への武力攻撃は、重大な犯罪であり、国際法違反である」

 

「我々の情報機関は間違っている」

 

イスラエルのネタニヤフ首相は、今回の攻撃の動機について、「ここ数カ月、イランは濃縮ウランを兵器化するため、これまでにない措置をとった。阻止しなければ、イランは非常に短期間で核兵器を製造できる。(略)これは、イスラエルの存続にかかわる」と述べていた。

 

そしてアメリカのトランプ大統領も繰り返し、「イランが核兵器の完成に近づいている」と主張し、イスラエルの攻撃を擁護し続けてきた。

 

しかしこのような主張は、十数年前から言われ続けており、査察をしている国際原子力機関(IAEA)も、イランが核兵器を製造していないと指摘。アメリカのトゥルシー・ギャバード国家情報長官も先日、「イランが核兵器を開発している証拠はない」と述べていた。

 

このことを記者から質問されたトランプ大統領は6月20日、「私の情報機関は間違っている」と答えたという。

 

イランの核施設内で放射能汚染

 

一方、イラン革命防衛隊は6月20日、イスラエルのNevatim基地とHatzerim基地を含む複数の軍事施設に向けて、17波に及ぶミサイル攻撃を行ったと明らかにした。

 

イランによる最新のミサイル攻撃を受け、イスラエルでは少なくとも17人が負傷し、うち3人が重体。北部のハイファなど複数の場所でも、爆発が報告されたという。

 

イスラエル軍のザミール司令官は、イランと8日目に及ぶ攻撃の応酬を受け、「イスラエルは、イランに対する長期戦に備える必要がある」と述べた。

 

一方、イスラエル側もイランへの攻撃を続けているが、国際原子力機関(IAEA)は、イランのナタンズ原子力施設において、放射線と化学物質による深刻な危険が生じていると報告した。

 

IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は6月20日、ニューヨークで開催された国連安全保障理事会において、「施設の外部の放射線レベルは正常だが、ナタンズ施設内では放射能汚染と化学物質汚染の両方が発生しており、ウラン同位体が施設全体に拡散している可能性がある」と述べたという。

 

ガザ地区では82人のパレスチナ人が死亡

 

ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続いており、6月20日には全域で、82人のパレスチナ人が殺害された。

 

ガザ地区中部ではパレスチナ人37人が死亡し、そのうち23人は「ガザ人道財団」の配給所で食料などの支援物資を求めていたという。

 

また北部のガザ市でも23人のパレスチナ人が死亡。南部でもパレスチナ人22人が死亡し、そのうち11人は配給所で支援物資を求めていたそうだ。

 

このように支援物資を求めている人々の中には子供もおり、今週初めには13歳になる男の子、Abed al-Rahman君もイスラエル軍に銃撃され、重傷を負い、病院で亡くなった。

 

 

「ユニセフ」は「X」の投稿の中で、「今週初め、この13歳の少年が負傷により死亡したことを知り、大きなショックを受けました。脱水症状。飢餓。無差別攻撃。ガザ地区の子供たちは毎日、想像を絶する状況に直面しています」と訴えた。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Iran ready for nuclear talks when ‘Israeli aggression stops’(6/20)

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