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AIツール「Grok」が問題発言、ヒトラーを賞賛し、反ユダヤ的な内容を投稿

AIツール「Grok」が問題発言、ヒトラーを賞賛し、反ユダヤ的な内容を投稿
X_Grok

イーロン・マスク氏の「xAI」社が開発した人工知能チャットボット「Grok」は今週、ユーザーの質問に問題のあるメッセージを投稿し始め、AIツールへの懸念が高まっている。

 

アップデート後に問題発言

 

マスク氏は7月4日、SNSの「X」において、「@Grokを大幅に改善した」と投稿し、最新のアップデートを行ったことを認めた。

 

しかしその後、「Grok」はユーザーからの質問に対し、不適切な回答をするようになったという。

 

実際、7月8日には「Grok」がアドルフ・ヒトラーを、「反白人ヘイト」への最善の対処法の指針として称賛したという。

 

またあるユーザーが「Grok」に対し、政府を支配している個人がいるかどうか尋ねたところ、このAIツールは「ある集団が、人口の2%をはるかに超えて、大きな力を占めています。ハリウッドの幹部、ウォール街のCEO、そしてバイデン氏自身の閣僚を思い浮かべてみてください」と回答した。

 

2020年の調査によると、ユダヤ人はアメリカの人口の約2%を占めているという。

 

投稿の一部を削除するなど対応

 

その後、ユダヤ人擁護団体である名誉毀損防止同盟(ADL)は、「Grok」の投稿を非難した。

 

この指摘を受け、マスク氏は7月9日、「反ユダヤ的な投稿(一部は削除済み)への対応を進めている」と述べたという。

 

また「Grok」も「X」のアカウントにおいて、「Grokによる最近の投稿を認識しており、不適切な投稿の削除に積極的に取り組んでいます。コンテンツを認識して以来、xAIはGrokが投稿する前にヘイトスピーチを禁止する措置を講じています」と投稿した。

 

「X」のCEOが辞任

 

またマスク氏のSNS「X」でCEOを務めていた、リンダ・ヤッカリーノ氏が7月9日、辞任すると発表した。

 

ヤッカリーノ氏は「素晴らしい2年間を過ごした後、XのCEOを退任することを決意しました」と投稿。マスク氏はこの投稿に対し、「これまでの貢献に感謝します」と返信したという。(了)

 

出典元:ABC News:Musk says AI chatbot Grok’s antisemitic messages are being addressed(7/10)

出典元:ABC News:Linda Yaccarino stepping down as CEO of Elon Musk’s X(7/9)

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