米下院の民主党、国土安全保障長官の解任を要求、さもなくば弾劾手続きを開始

アメリカ下院の民主党幹部は、トランプ政権に対し、クリスティ・ノーム国土安全保障長官の解任を要求した。
解任か、もしくは弾劾か
1月24日にミネソタ州のミネアポリスで、看護師の男性、アレックス・プレッティさんが移民捜査官によって射殺された事件を受け、民主党幹部はトランプ政権に対し、クリスティ・ノーム国土安全保障長官の解任を要求した。
またトランプ政権が解任に応じなかった場合、ノーム長官の弾劾手続きを開始すると明らかにした。
1月7日に同じくミネアポリスで地元の女性、レニー・グッドさんが移民関税執行局(ICE)の職員に射殺されてから、すでに弾劾法案が提出されており、これには民主党議員213人のうち162人が共同提案者として署名しているという。
下院少数党院内総務のハキーム・ジェフリーズ氏は1月27日、共同声明で次のように述べた。
「国土安全保障省がアメリカ国民に浴びせている暴力は、直ちに終結させなければならない。クリスティ・ノーム長官は直ちに解任されるべきであり、さもなければ下院で弾劾手続きを開始する」
「アメリカ国民を欺こうとしている」
射殺されたプレッティさんは合法的に銃の所持が認められていたが、事件当時は銃を抜いておらず、また移民捜査官によって銃を奪われた後、他の捜査官によって射殺された。
このことは複数の動画でも明らかになっているが、ノーム国土安全保障長官は事件後、「プレッティ容疑者が、法執行機関の活動を阻止するために、武器と弾薬を携えて現れた。捜査官らはプレッティ容疑者の武装解除を試みたが、武装した容疑者は激しく反応した。自身の命と周囲の同僚の命を恐れた捜査官が、防御のために発砲した」と発言。またプレッティさんが「国内テロ行為」を犯したと主張した。
民主党の上院議員も解任要求に加わり始めており、マサチューセッツ州選出の民主党上院議員である、エリザベス・ウォーレン氏も「X」に、次のように投稿した。
「アレックス・プレッティはテロリストではなかった。彼は退役軍人病院の看護師だった。捜査官が女性を地面に押し倒した時、彼は彼女を助け起こそうとした。彼の最期の言葉は『大丈夫ですか?』だった。もうたくさんだ。クリスティ・ノームは辞任すべきだ」
ネバダ州選出の民主党上院議員であるジャッキー・ローゼン氏も、次のように主張した。
「クリスティ・ノーム長官と彼女の省庁による、アレックス・プレッティ氏の残忍で不当な殺害に関して、アメリカ国民を欺こうとする最近の試みは、極めて恥ずべき行為であり、彼女は直ちに弾劾され、職務から解かれなければならない」
共和党の議員からも批判
共和党内からも、ノーム長官の主張から距離をとる議員もおり、ユタ州選出のジョン・カーティス上院議員は1月26日、「X」で「私は、ノーム長官の国土安全保障省の未熟な反応に同意できない。すべての事実が知られており、信頼を弱めている」と投稿した。
またメイン州選出の共和党、スーザン・コリンズ上院議員もノーム長官に対し、移民捜査の一時停止を要請したという。
トランプ大統領も、プレッティさんを殺害した国境警備隊員が「正しいことをした」かどうか尋ねられたが、質問に答えるのを拒否。プレッティさんが「国内テロリスト」だとする主張にも、同意する姿勢を示していない。
ただトランプ氏は、「彼(プレッティさん)は銃を携帯すべきではなかった」と述べ、またノーム長官に関しても「彼女は非常に良い仕事をしていると思う。国境は完全に安全だ」と述べ、長官を支持する姿勢を示した。(了)
出典元:The Guardian:Top Democrats tell Trump: either fire Kristi Noem or we will impeach her(1/27)


























