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メスのマッコウクジラが出産、仲間が手助けする貴重な映像を撮影【動画】

メスのマッコウクジラが出産、仲間が手助けする貴重な映像を撮影【動画】
Instagram_projectceti

国際プロジェクトチームにより、マッコウクジラの出産を仲間が助ける、非常に珍しい瞬間が撮影された。

 

仲間が赤ん坊を支える様子

 

その動画を撮影したのは、クジラのコミュニケーション方法を解明しようとしている「プロジェクト・セティ(Project Ceti)」の科学者らだ。

 

彼らは2023年7月8日、カリブ海のドミニカ島の付近で、11頭のクジラの群れを観察。メスのマッコウクジラ「ラウンダー」が仲間に囲まれながら、2頭目の子供を出産する様子の撮影に成功した。

 

動画には他のメスのクジラたちが協力して、「ラウンダー」と生まれたばかりの子供を支える様子が映っていた。

 

出産を手伝う姿は稀

 

科学者たちはまた、約5時間半にわたり、ボートから観察したり、ドローンで撮影したり、海中の音を録音したりして、群れの行動を記録。

 

その貴重なデータは、3月26日に科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」と「サイエンス」に掲載された。

 

クジラやイルカ、ネズミイルカを含む93種のクジラ類のうち、野生で出産が観察されたのはわずか9種のみ。しかもさらに稀なのが、母親と血縁関係のないクジラが、出産を手伝っていたことだ。

 

「プロジェクト・セティ」のチームメンバーであるシェーン・ゲロ氏は、メディアに対し、次のように語っている。

 

「これは非霊長類の動物における、出産介助の最初の証拠です。祖母から出産中の娘まで、世代を超えた支援、そして他の血縁関係のないメスからの支援を見るのは、非常に興味深いことです」

 

出産直後、群れの行動が活発化

 

子供のクジラが尻尾から出てきて、完全に誕生するまでの34分間、他のクジラたちは「ラウンダー」の背びれの下に潜り込み、しばしば仰向けになって、頭をラウンダーの生殖器の開口部に向けていたという。

 

また出産直後、群れの行動は「急速に変化」し、すべての個体が活発になったそうだ。

 

そして成体のクジラたちは皆、生まれたばかりの子クジラの体を自分たちの体で挟み込み、頭で触れていたという。

 

また大人のクジラたちは鼻先を子クジラに向けて、水面に出るよう、体を押し上げていたそうだ。

 

そもそもマッコウクジラの赤ちゃんは数時間で泳ぎが上手になるものの、生まれた直後は沈んでしまう。

 

そのため研究者らは、他のクジラが子クジラを持ち上げて「沈まないようにすると同時に、最初の呼吸を助けている」と推測している。

 

このような助け合いの行為は、生まれたばかりの子クジラが溺れないようにするための、進化的な工夫と考えられている。(了)

 

出典元:The Guardian:Scientists film whale giving birth while other whales work together to help her(3/27)

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