長年、謎だった獣弓類の胚、卵から生まれていたことが判明

哺乳類へと進化する動物群、獣弓類の胚(生まれる前の幼体)が分析され、卵生であったことが確認された。(獣弓類はトカゲのような姿をしていた爬虫類)
2億5000万年前の「リストロサウルス」
その胚の化石は2008年、南アフリカ共和国東ケープ州オビストン近郊で、古生物学者のJohn Nyaphuli氏によって発見されたという。
その胚は、2億5200万年前から2億5000万年前に生息していた「リストロサウルス」のものだと分かっていたが、卵生であったかどうかは不明のままだった。
というのもその化石には、生まれる前の幼体が丸まった姿しかなく、周りに卵の殻が全く見られなかったからだ。
しかし今回の研究で、フランスにある「欧州シンクロトロン放射光施設(ESRF)」の強力なX線源を用いて、胚の骨の内部を画像化。それによりこの胚が、卵から生まれたことが明らかにされた。

約20年間の謎
研究者たちは、約20年も「リストロサウルス」が卵を産んでいたのか、それとも子孫である哺乳類の多くと同様に、すでに胎生(生きた子を産む)だったのか、結論が出せなかったという。
しかし今回、高度な技術を使って、胚を分析したことで、嘴の下顎が完全に融合していなかったことが判明。この特徴は、現代のカメや鳥類にのみ見られるものだった。
そして研究者たちは現在、「リストロサウルス」の胚が、柔らかい革のような卵の殻に包まれていたと考えている。実は、硬い殻を持つ卵は、恐竜の出現までなかったという。

「大絶滅」を生き延びた種
「リストロサウルス」は草食性の獣弓類で、2億5200万年前の大規模な絶滅の時期を生き延びたという。
この「大絶滅」では、地球上の全生物の90%が死滅したと言われているが、なぜ「リストロサウルス」が生き延びることができたのか、は謎のままだ。
しかし今回の研究で、卵が大きく、卵黄で胚が育てられていたと考えられること、また幼体が発達の進んだ段階で孵化したことも、生存戦略に寄与した可能性が指摘されている。(了)
出典元:INDEPENDENT:250-million-year-old fossil embryo reveals survival secrets of ancient mammal ancestors(4/10)

























