「イランとの合意は間近」米政府高官が発言、パキスタンの首相も認める

アメリカ政府の高官は6月12日、メディアに対し、イランとの和平合意について匿名で語った。
数日以内に覚書に合意署名か?
その高官によれば、「まだ最終段階には至っていないものの、アメリカはイランとの紛争解決に『非常に近づいている』」という。その上で、数日以内に合意署名できるとの認識を示した。
また覚書(MOU)の内容は、トランプ政権の中核的な目標を達成するものだとし、次のような項目を挙げた。
- ホルムズ海峡の再開と、イランの港湾に対するアメリカの封鎖解除
- イランの核開発計画の解体と高濃縮ウランの破壊(現地で解体後、国外へ搬出される)
- イランの資産凍結の解除や一部制裁の解除など、経済的圧力の緩和
覚書(MOU)には、核開発計画の解体の措置が確実に長期的に履行されるよう、査察体制も盛り込まれているという。
ただしこの高官は、「MOUの署名や交渉自体によって、イラン側が得るものは何もない」とし、次のように説明した。
「イランが合意に基づく義務を履行すれば、経済的な報酬を得る。つまり、約束通り核物質を引き渡せば、何らかの報酬(凍結資産の解除)が得られる。核開発計画や核施設を解体すれば、また別の報酬が得られるだろう」
スイスが調印式の開催地を提案
パキスタンのシャバズ・シャリフ首相も6月12日、SNSにおいて、アメリカとイランの間で和平合意の最終合意文書が取りまとめられたと発表。「今後の手続きを最終決定するため、パキスタン政府は両国と協力している」と投稿した。
アメリカの複数のメディアによれば、イランとアメリカの和平合意調印式が、6月15日にフランスで開幕するG7サミットの前(または期間中)に、スイスのジュネーブで行われる可能性があるという。
スイス外務省は、調印式の開催地として提案していることを認め、「スイスは全面的に関与している。アメリカおよびイランと緊密に連絡を取り合っている。(略)緊張緩和への道を開くことを目的とした、覚書締結に向けた取り組みを支援するため、積極的な役割を果たしている」と述べた。
イラン側も「近づいている」
イランのアッバス・アラグチ外相も12日、SNSに「イラン戦争終結に向けた覚書(への合意)が、かつてないほど近づいている」と投稿し、アメリカのトランプ大統領もその投稿をシェアしたという。
ただアラグチ外相は、核開発計画放棄に関しては現段階の協議事項ではないとし、アメリカとの核協議は後の段階で行われるとした上で、提案された暫定合意が履行されるまで進められない、との認識を示した。
またアラグチ外相は、その暫定合意には、レバノン戦争の終結、すなわちイスラエル軍のレバノン南部などの占領地からの撤退が含まれると指摘。覚書もまだ署名されておらず、今後変更される可能性もあると述べた。
一方、イスラエルのカッツ国防相は12日、レバノンやシリア、ガザ地区の安全保障地帯からイスラエルは撤退しないと、SNSに投稿したという。
さらにアラグチ外相は、アメリカとの暫定合意にはホルムズ海峡の再開が含まれるものの、海峡の主権はイランとオマーンに帰属すると、改めて主張。ホルムズ海峡の管理は戦前の状態に戻らないとし、イランが船舶の安全な航行を確保するとの見解を示した。(了)
出典元:The Guardian:Middle East crisis live: Iran says Lebanon is part of deal with US but nuclear programme is not(6/12)

























