世界で初めて、ニシキヘビに対し、電気化学療法による癌治療を行う

イギリスで、ニシキヘビに対し、人間と同様の癌治療が行われ、世界初の試みになると考えられている。
顎に悪性腫瘍が見つかり、再発
そのニシキヘビの名前は、「ジョディ・フォスター」とされ、現在、イングランドのリバプール近郊にある「チェスター動物園」で暮らしているという。
しかし飼育員たちは、「ジョディ」が食欲不振になり、飼育場でじっとしている時間が増えたことから、体調不良を疑い始めたそうだ。
その後、顎に線維肉腫(悪性腫瘍)が見つかり、手術で摘出されたが、再発し、顎の骨に進行していったという。
そのため、命の危険にさらされた「ジョディ」は先日、電気化学療法を受けたそうだ。この手術はヘビに対し、人間と同様の癌治療が行われた、世界初の例と考えられている。
“We had to have two operating tables side by side to account for her size”
Veterinary Officer at the Chester Zoo Animal Health Centre, Charlotte Bentley, tells Sky News how they treated a 15ft python, named Jodie, for cancer in what’s been called a world-first treatment. pic.twitter.com/xWeJgsny19
— Sky News (@SkyNews) August 21, 2026
電気化学療法を実施
「ジョディ」は体長4.5m、体重が50kgもある網目ニシキヘビで、手術から数カ月経った現在、正常に食事を摂り、「いつもの明るく元気な姿に戻った」という。
ただ「ジョディ」は非常に体が大きいため、手術台1台では収容できず、2台の手術台を並べて、ダブルベッドほどの大きさの台を作ったそうだ。
またジョディは麻酔をかけられ、動物園の獣医センターに慎重に運ばれ、90分間の手術を受けたという。
動物園の獣医であるイアン・アシュポール氏は、まず腫瘍の塊と病変した顎骨の一部を切除し、その後、残存する癌細胞を標的とする電気化学療法を行った。
電気化学療法とは、電流と化学薬品を組み合わせて癌細胞を破壊する、新しい治療法とされている。
腫瘍部位に電流を直接照射することで、癌細胞に穴をあけ、薬剤がより効果的に体内に入り込むことができるという。
今回は抗癌剤の「ブレオマイシン(bleomycin)」が使われ、今週行われた最終検査で、「ジョディ」に癌の再発の兆候が全く見られないことが確認された。
癌専門医と協力して治療法を検討
獣医師のアシュポール氏は、今回の手術について、次のように述べている。
「腫瘍が再発し、顎の骨の一部を破壊し始めたとき、手術だけではおそらく不十分だと分かりました。腫瘍によって摂食がますます困難になり、彼女(ジョディ)を失う可能性に直面していたため、癌専門医と協力して、ヘビに電気化学療法を適用できるかどうかを検討しました。私たちが知る限り、この手術方法が用いられたのは今回が初めてです」
またリバプール大学、小動物臨床科学科のホセ・アルバレス・ピコルネル氏も、次のように語っている。
「電気化学療法は新しい治療法であり、ヘビへの適用は今回が初めてでした。この治療の成功は、共同研究の力の証です。イアン氏と緊密に連携することで、ジョディ・フォスターだけでなく、より広範な獣医療コミュニティにも貢献する治療計画を策定することができました」(了)
出典元:The Guardian:Python named Jodie Foster first snake to receive pioneering cancer treatment(8/21)

























