米政府がICCの赤根智子所長らに制裁、ルビオ国務長官が発表

アメリカの国務省は8月18日、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らに制裁を課すと明らかにした。
イスラエルの戦争犯罪を捜査している検察官にも制裁
マルコ・ルビオ国務長官は18日、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長と、セネガルのAbdoulaye Seye上級公判検察官に対し、制裁を科すと発表した。
Abdoulaye Seye氏は、ガザ地区での戦争中に、イスラエルが犯した戦争犯罪の捜査を担当していたという。
ルビオ国務長官は声明で、ICCについて「腐敗し、致命的なまでに政治色を帯びた超国家的裁判所であり、悪意を持って権限を乱用し、その任務の範囲を逸脱している」と批判した。
またルビオ氏は、赤根氏らに制裁を科した理由について、「両氏が、ICCの管轄権に同意していない政府の当局者を捜査、逮捕、拘束、または訴追しようとする、ICCの取り組みに直接関与したため」と述べたという。
ICCの脅威を排除する
すでにアメリカの国務省は先月、アメリカの主権に対するICCの「脅威を排除する」ための取り組みを行うと宣言。その目的について、「ICCが活動したり、アメリカ軍人や当局者を標的にしたり、あるいはアメリカの主権を脅かしたりする能力を無力化することだ」と述べていた。
そしてルビオ氏は、ICC加盟125カ国に対し、同機関から脱退するよう呼びかけている。
トランプ大統領も以前、ICCがイスラエルに脅威をもたらしていることを理由に、同機関を標的にしていると宣言していた。
すでにアメリカ政府は、ガザ戦争中の戦争犯罪をめぐり、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアヴ・ガラント前国防相の逮捕状請求を主導した、カリム・カーン検察官に制裁を科している。
またトランプ氏は2025年、大統領令を通じてICCへの制裁を科し、同裁判所が「アメリカと我々の緊密な同盟国であるイスラエルを標的とした、不当かつ根拠のない行動に関与した」と批判した。
アメリカもイスラエルもICCの加盟国ではなく、その管轄権を認めていない。しかしICCは、ヨルダン川西岸地区でのパレスチナ人に対する暴力に関与したイスラエルの閣僚や軍高官に対し、さらに5件の逮捕状を請求する可能性があると伝えられている。
またアメリカも、アフガニスタンでのアメリカ軍の行動に関する捜査に関連して、少なくとも11人のICC当局者を制裁対象に指定しているという。
ただしアメリカ国内でも、ICCへの制裁に関しては批判が出ており、先週、4つの人権団体が国際刑事裁判所(ICC)を標的にしたとして、トランプ大統領を提訴した。
訴状の中で、人権団体は、こうした制裁措置が戦争犯罪の被害者による正義の追求を妨げていると主張した。(了)
出典元:The Guardian:US sanctions international criminal court president and prosecutor(8/18)


























