オウムのような嘴を持つ奇妙な恐竜、果物を食べていた可能性

ある新種の恐竜の化石が発見され、分析の結果、初めて果物を食べていた可能性が浮上した。
七面鳥ほどの大きさ、体重は約12kg
その新種の恐竜とは、「Infernogallus jamesi(地獄の鶏)」だ。
この化石は2011年7月、アメリカ西部とカナダの一部にまたがるヘルクリーク層で、古生物学者たちによって発見されたという。
しかも「Infernogallus jamesi」の化石は、尻尾を除いてほぼ完全な骨格が残っており、分析の結果、七面鳥ほどの大きさで、体重は約12kg、歯がなく、オウムのような嘴を持っていることが明らかになった。

柔らかい食べ物をすり潰す特徴
「Infernogallus jamesi」は「カエナグナトゥス(Caenagnathid)」科に属し、今から約6700万年前、白亜紀の時代に、ティラノサウルス・レックスやトリケラトプスと共存していたと考えられている。
カナダにあるロイヤル・オンタリオ博物館の古生物学者で、今回の研究論文の著者でもあるトム・ダジョン氏らは、この化石を他の「カエナグナトゥス」科の顎骨の化石や、他の動物の膨大なデータセットと比較し、「Infernogallus jamesi」が果物中心の食生活に完全に適応していたことを突き止めた。
骨の分析の結果、「Infernogallus jamesi」の頭蓋骨上部の筋肉は発達しておらず、強い咬合力を持っていなかったことが判明。
その代わりに、顎を前後に動かすのを助けるために、口の下の筋肉が最も強かったという。その筋肉は、柔らかい植物をすり潰す動物において、特に発達しているそうだ。
また「Infernogallus jamesi」は嘴に特徴的な隆起を持っており、これも柔らかい食物をかじる動物に見られる解剖学的特徴と考えられている。
ダジョン氏は「現代の鳥類を見ると、これらの特殊化をすべて兼ね備えているのは、果実を専食するオウム類だけです」と述べている。

鳥類以外の恐竜が果物を食べていたかは不明
そもそも約1億3000万年前、最初の被子植物が出現し、多様な果実を実らせるようになったが、恐竜がこれらの初期の果実を主食としていたかどうかは、分かっていなかったという。
初期の鳥類は、1億2000万年前にはすでに果実を利用し始めていたと考えられているが、古生物学者たちは、鳥類以外の恐竜がこうした甘い果実を食べていたかどうかについて、長年議論を重ねてきた。
恐竜の食生活にはシダや葉、小枝、木の枝などが含まれていたが、果実だけを食べていたという証拠はほとんどなかったそうだ。
ニューヨークにあるストーニーブルック大学の古生物学者で、本研究の筆頭著者であるグレッグ・ファンストン氏によれば、恐らく「Infernogallus jamesi」は、白亜紀のサクランボやモモに相当するものを食べていたと考えられるという。(了)
出典元:Science:The first dinos that only ate fruit munched like parrots(10/23)


























