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世界最大のペンギンのコロニーで約50万羽も減少、気候変動の影響による可能性

世界最大のペンギンのコロニーで約50万羽も減少、気候変動の影響による可能性
British Antarctic Survey

南極大陸付近にある島で、ペンギンの数が極端に減少していることが、研究者らの調査で明らかにされた。

 

ヒゲペンギンの個体数が激減

 

その島とは、南極大陸の北に位置する、サウス・サンドイッチ諸島最北端のZavodovski島だ。

 

この島には世界最大のペンギンのコロニーがあり、2011年の調査時点では、約60万羽のヒゲペンギン(Chinstrap penguin)と、約9万羽のマカロニペンギン(Macaroni penguin)が生息していたそうだ

 

しかし10月7日に学術誌「Current Biology」に掲載された新たな研究によると、2011年以降、ペンギンの個体数の3分の2が減少し、特にヒゲペンギンは急速に減少しており、今後、絶滅危惧種に指定される可能性があるという。

 

今回の研究を主導したイギリス南極調査所のペンギン生態学者、ノーマン・ラトクリフ教授は「これは途方もない個体数の減少であり、この島から約50万羽もの繁殖個体が失われたことに相当する」と述べている。

 

南極では気温が平年の約20℃も上回る

 

科学者たちは、個体数減少の最も可能性の高い原因が、気候変動だと考えている。

 

人為的な温暖化により、南極半島とその周辺の冬の気温は産業革命以前の水準を5℃も上回っており、これは世界で最も速い気温上昇の1つになっているという。

 

今年の6月6日には、南極半島北端のトリニティ半島にある、アルゼンチンのエスペランサ基地で、冬の最高気温が15.4℃を記録。これは例年の同時期の平年を、約20℃も上回る値となる。

 

エサのオキアミが南へ移動

 

ヒゲペンギンは、特別な食性と特定の海水温を好むため、環境への適応に苦慮しているという。

 

追跡データによると、ヒゲペンギンは島の北西にある比較的冷たい海域で採餌することを好んでおり、そこには彼らの主食である南極オキアミが生息していたそうだ。

 

しかし海水温の上昇に伴い、オキアミは南下して、南極大陸のウェッデル海へと移動しているという。

 

一方、マカロニペンギンはそれほど食にこだわらず、個体数は30%増加したが、ヒゲペンギンの減少分を補うには程遠い。

 

ラトクリフ教授は、「この増加はわずかな慰めに過ぎず、現状の傾向が続けば、すべてのペンギンが生息空間を失うだろう」と述べている。

 

またラトクリフ教授によれば、ヒゲペンギンの減少は食物連鎖に影響を与える可能性があり、「構成要素を1つでも取り除けば、生態系が完全に崩壊するリスクが高まる」という。(了)

 

出典元:The Guardian:World’s largest penguin colony suffers ‘enormous population crash’(10/7)

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