パリ協定での目標、気温1.5℃の上昇を数年で超えることが確実に、国連が報告

国連が発表した報告書により、パリ協定で世界が合意した安全な気温上昇の値を、間もなく超えることが明らかになった。
気温上昇を1.5℃以内に抑える目標
2015年のパリ協定では、産業革命前からの気温上昇を1.5℃以内に抑える目標が掲げられ、各国はそれに基づいて、さまざまな温暖化対策を進めてきた。
しかし、国連環境計画(UNEP)が9月2日に発表した報告書によると、温暖化のため、ついに世界が「今後数年以内に」1.5℃の基準を超えることになるという。
科学者や国連関係者は、諦めるのではなく、過度な温暖化を抑制し、気温を合意された閾値まで下げるよう努力することを推奨。それでも今後数十年にわたり、気象災害の増加、海面上昇、種の絶滅、氷河の融解が続くと考えられている。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長も、「人類は気候変動による大惨事を回避するための限界を、急速に超えつつある」と警告した。
すでに地球は1.4℃まで上昇
パリ協定で、この抑えるべき気温の上昇が合意されたのは、科学者たちが、19世紀半ばの気温から2℃の上昇だと、人々と地球に劇的な影響が出るが、1.5℃では影響が少ないことを発見したからだ。
この指標は、単年の気温ではなく、20年間の平均気温に基づいており、一部の科学者の計算によると、世界の気温は現在、産業革命以前の水準から1.4℃まで上昇しているという。
国連は長らく、1.5℃以内に抑える余地はまだあると主張してきたが、今回の報告書で、もはや確実に1.5℃を越えることを認めた。
2100年までに2.6℃上昇
報告書によると、各国が野心的な気候目標を追求すれば、最も楽観的なシナリオでも今世紀半ば頃には1.8℃でピークに達するという。
しかし現在の各国政府の政策では、2100年までに気温は産業革命以前の水準から2.6℃上昇する見込みとされている。
科学者たちは、世界の気温が「今後数年以内に」1.5℃を超え、その後、山型の曲線を描いて温暖化が進み、ピークに達した後、徐々に冷却して1.5℃を下回ると考えているという。
そして国連は、もはや1.5℃の壁を越えるのを防ぐのではなく、ピークを越えた後、できるだけ早く1.5℃を下回れるようにするために、何らかの対策を行うよう、政策立案者に求めている。(了)
出典元:ABC News:Global warming will exceed limit, UN says(9/2)


























