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世界初のロボットホテル「変なホテル」、客からの苦情によりロボット従業員を解雇し話題に

世界初のロボットホテル「変なホテル」、客からの苦情によりロボット従業員を解雇し話題に
変なホテル

世界初のロボットホテルにおいて客からの苦情を受け、ロボット従業員が解雇されることとなり、話題となっている。

 

世界初のロボットが働く「変なホテル」

 

ロボット従業員を解雇したことで話題となっているホテルは「変なホテル」。

 

「変なホテル」は旅行会社H.I.S.によって運営され、長崎のハウステンボスに隣接した初の店舗が2015年にオープン。

 

フロント業務からルームサービスまで全てがロボットによって行われる“世界初のロボットが働くホテル”として、ギネス登録までされている。

 

 

現在「変なホテル」は全国16店舗を展開しているが、H.I.S.は5年以内に国外を含め、100店舗を展開することを計画しているという。

 

効率性の追求のはずが客からの苦情殺到

 

しかしそんなロボットが“売り”ともいえる「変なホテル」において、ロボット従業員が解雇されるという事態が起きている。一体何があったのだろうか。

 

そもそも「変なホテル」において、ロボットが採用された理由は効率性の追求のため。

 

それに加えて通常のサービスを行う際にも、顧客を楽しませることができる、ということからロボットを採用したとされている。

 

 

ところがロボット従業員の顧客対応には苦情が絶えなかったようだ。

 

その内容も、チェックイン業務を行う恐竜ロボットやヒューマノイドのコンシェルジュロボットが単純な質問に答えられなかったというものから、客の荷物を運ぶはずのベルボーイが客室までたどり着くことが出来なかったというものまで、多岐にわたる。

 

最も問題視されたのは「ちゅりーちゃん」

 

さらに最も問題視されたのは、全客室に置かれていたロボット「ちゅりーちゃん」。

 

変なホテル

 

音声に反応して顧客の要望に応えることを目的として設置されていた「ちゅりーちゃん」には、話しかけてもいないのに反応してしまうという誤作動が頻繁に起きていた。

 

中には寝ている客のいびきに反応して何度も話しかけ、その結果客を寝不足にさせてしまったということや、客同士の会話に何度も割り込んでしまうといったこと、さらには客が頼んでもいないルームサービスを頼んでしまうといったこともあったという。

 

人間の代わりにロボットを利用することで、効率性の追求と顧客満足の双方を成し遂げるには少々無理があったようだ。

 

ロボットから人間へのシフト

 

この問題を受け、「変なホテル」では数多くのロボットを“解雇”。

 

ホテル側はロボットの性能をより高度なものへと高めていくことよりも、人間の従業員を増員させていく方針のようだ。

 

ちなみに「変なホテル」の“変”という言葉は奇妙であるという意味ではなく、変わり続けていくことを意味するものであるという。

 

ホテルとして顧客にとっての快適さをも追及する中で、ロボットではなく人間の手による仕事が再び求められるということは、ある意味で象徴的なことといえるかもしれない。

 

 

ちなみに国外では、中国においても今週ロボットによる全自動式ホテル「 AliBaba Future Hotel」がオープン。

 

「変なホテル」においてロボットから人間へのシフトが進みつつある一方、世界においてはロボットが対応する全自動式のホテルが将来増えていくことになるのかもしれない。(了)

 

出典:Fox NewsHotel fires robot staff after guest complaints(1/25)

出典:Fox NewsA Japanese hotel is going to swap robots for humans(1/21)

出典:The Japan Times:‘Strange’ hotel, run by robots, opens near Tokyo; more to come(2017/3/15)

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