エアバス社の無人航空機、26日間飛行し続け、再び最長記録を更新
エアバス社の無人航空機の飛行実験が行われ、再び記録が更新された。
26日間も空中で過ごして記録更新
その無人飛行機とは「Zephyr S」だ。
この飛行機はエアバス社が開発したもので、2018年には 25日23時間 57分も飛行し続け、無人飛行機として最長飛行時間の記録を達成したという。
そして今回の飛行テストでは26日間も空中で過ごし、2018年に打ち立てた記録を更新したそうだ。
また現在も飛行を続けており、フライトオペレーターたちは27日目の連続飛行を祝ったとみられている。
太陽電池を搭載、燃料の補給も必要なし
「Zephyr S」は太陽電池のバッテリーを搭載しているため、一晩中飛行を続けることができ、燃料の再補給のために停止する必要もないという。
またこのような無人航空機は、商業航空交通の航路や悪天候を避けるために、大気圏の高い位置を飛行しているそうだ。
また今回の記録更新は、飛行追跡データから明らかになっており、そのデータによれば「Zephyr S」はアリゾナ州の試験場から中米のベリーズまで飛行し、その後再び戻ってきたという。
人工衛星にはない利点
そもそもこのような無人航空機は、人工衛星などにはない利点があると言われている。
無人航空機は、人工衛星と異なり、地球を周回しなければならないという制約がない。このため、一定の位置に留まり、常に最新の情報を収集し、提供できるという。
また、人工衛星は打ち上げ後、地球に戻ってくることができないが、航空機は飛行場に戻り、センサーや搭載するものを交換するなど、新しい技術でアップグレードすることができるそうだ。
専門家は、今回の記録更新により、軍事利用や災害救助など、航空機の実用化への扉が開かれたと語っている。(了)
出典元:BBC:Zephyr breaks own record for longest unmanned flight(7/12)