白塗りされたバンクシーの有名な壁画、取り壊される可能性
イギリスの町に描かれたバンクシーの巨大な壁画が、白塗りにされ、取り壊される可能性が出てきた。
地方議会がこの建物を取得
その巨大な壁画とは、2017年5月にイングランド南東部の町、ドーバーにある建物に出現という。
それはイギリスのEU離脱(ブレグジット)を象徴する絵画で、脚立に乗った男性が、EUの旗に描かれた1つの星を削り、全体にひびが入っている様子が描かれていた。
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この壁画は100万ポンド(約1億6000万円)の価値があるとも囁かれていたが、2019年8月には白塗りが施されてしまった。
そして今年9月には、ドーバー地方議会がこの建物の権利を取得。今後、建物や壁画も取り壊される可能性が指摘されている。
バンクシーも白塗りされたことに気づいており、新たな投稿で、次のようにコメントしている。
「ブレグジット(イギリスのEU離脱)の日に、ドーバーの作品を、これに変えようと思っていたんだ。しかし、彼らはそれを上塗りしたようだ。気にしないでください。大きな白い旗がそれを物語っているのだろう」
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壁画が白塗りの下に残されている?
しかしエセックス州ブレントウッドにある「ブランドラー・ギャラリー」のオーナーであるジョン・ブランドラー氏は、壁画が白塗りの下に残されていると見ている。
そして現在、それを修復して再びドーバーの町に展示したいと考えているという。
ブランドラー氏は、ドーバーの町に、世界で6番目のストリート・アート美術館を作りたいと思っているそうだ。彼は次のように語っている。
「あの壁画を取り除くことは、モナリザを廃棄するようなもので、道徳的に犯罪的なことです。エッフェル塔を金属スクラップとして売るようなものです。ブレグジット(EU離脱)に賛成かどうかにかかわらず、わが国の歴史における重要な時代を反映しており、再び表示されれば、町にとって素晴らしい魅力となるはずです」
ブランドラー氏は、自身のギャラリーにバンクシーの作品をいくつか置いており、この壁画を修復して他の作品と並べることで、地域の財産にすることができると考えている。(了)
出典元:MailOnline:Anti-Brexit Banksy artwork valued at £1million that was whitewashed over could be DEMOLISHED under council plans to build on the site(12/21)