ノースカロライナ州の市長、選挙で引き分けコイントスで決定
今月7日、アメリカ·ノースカロライナ州モンロー市で市長選挙が行われ、2人の候補者が同じ得票数でトップになった。結局、コインの裏表で市長を決めることになった。
得票数が全く同じ
ノースカロライナ州の中央南部にあるモンロー市は、人口3万4000人ほどの小都市(Wikipedia)。ここの市長選挙が7日に行われ、5人の候補が市長の椅子を争った。
その中でトップに立ったのはRobert Burns氏とBob Yanacsek氏の両氏。だが困ったことに、不在投票を含めた全ての票を集計した結果、どちらの得票数も970票で同じだった。
通常ならば、候補者が選挙委員会に票の数え直し(再集計)を要求し、得票数に間違いがないことを確認する作業に入る。だが、選挙委員会のミーティングでは、Burns氏とYanacsek氏のどちらも数え直しを要求しなかった。
そうなると、どちらが市長として選ばれるのか?
法律で決まっているコイントス
この件を報じた海外メディアによると、ノースカロライナ州には、候補者の得票数が全く同じだった場合は「くじ」で決めるべし、という法律があるそうだ。
選挙委員会はそれに従って、コイントス(コインを投げて表裏のどちらが出るかを見る)で市長を決めた。Yanacsek氏は表に賭け、Burns氏は裏に賭けた。選挙委員がコインを投げると、出たのは裏。Burns氏が市長に当選した。
この後2人は握手し、ハグし合ったと報じられている。
負けたYanacsek氏はメディアにこう話した。
「有権者の皆さんはよく、自分の一票など取るに足らないものだと言いますが、今回のことは、勝ち負けは別として、たった一票の大事さを如実に物語っていると思います」
確かに、あと一票がどちらかに入っていれば、それで市長が決定していたと言える。
勝ったBurns氏も似たようなことを言っている。
「今回のことは、皆さんの投票が重要であるということを、何よりもよく証明しています。多くの人が自分の意見の重要さに気づいていないことは、私にとって驚きです。実際には有権者の意見が政治を左右する。それが民主主義の素晴らしさなのです」(了)
出典元:WSOC-TV9:New mayor of Monroe decided by coin flip(11/17)
出典元:Fox News:North Carolina mayoral race decided by coin toss(11/17)