オレゴン州の海岸で、大きな口をした深海魚が打ち上がる

アメリカ・オレゴン州の海岸で、ちょっと珍しい深海魚が打ち上がり、その写真が撮影された。
体調が約1.5mある「ミズウオ」
その深海魚とは、「ミズウオ(longnose lancetfish、学名:Alepisaurus ferox)だ。
先週初め、ある客がオレゴン州にあるシーサイド水族館のギフトショップを訪れ、浜辺で見つけた魚の写真をスタッフに見せ、それが何なのかを尋ねたという。
そこで水族館の副館長であるティファニー・ブース氏は、魚の標本を採りに行こうと思い、現場へ向かったそうだ。
そして海岸で、大きな口の中に牙を持つ、体長が約5フィート(約1.5m)の「ミズウオ」を発見。それを水族館に持ち帰り、調べたという。
約1600m以上の深さを泳ぐことも
アメリカ海洋大気庁によると、「ミズウオ」は海面下1マイル(約1600m)以上の深さまで泳ぐことが知られ、通常は暖かい海域に生息するが、北はベーリング海まで回遊することもあるという。
そのためオレゴン州がある太平洋岸北西部は、「ミズウオ」が回遊する中継地点になっている可能性があるそうだ。
ブース氏が調べた結果、この「ミズウオ」の胃の中からは、イカやタコの残骸が数匹、魚が丸ごと入っていたという。

また調査の結果、この魚の消化器系が「非常に遅い」ことを発見したそうだ。シーサイド水族館は、次のように述べている。
「ミズウオが何を食べているかを研究することで、科学者は海洋食物網が時間とともにどのように変化するか(もし変化しているならば)をより深く理解することができます。また、エルニーニョ現象やラニーニャ現象などによって引き起こされる、食物網の変化を理解するのにも役立つかもしれません」(了)
出典元:USA TODAY:‘Twilight Zone’ fish with fangs found on Oregon beach. ‘I wouldn’t touch it’(4/25)