死亡例もある猛毒に気づかず、その生物を舐めてみせる動画にゾッとする
それはTikTokに投稿された動画。ある男性が、砂浜に打ち上げられたクラゲのようなものを発見。それを指で突いたり持ち上げたりする様子が映っているのだが、男性はその生物が「浮遊する恐怖(floating terror)」と呼ばれていることを知らない。
浮遊する恐怖
「みんな、見てみなよ、まだクラゲがいるよ」
TikTokユーザーのAlexa reed2さんは、動画の冒頭でそう言い、鮮やかな青い色をした生き物を指で突いてみせる。
「すごく冷たくてぶよぶよしてる。持ち上げてみよう」
持ち上げると、長い触手のようなものが付いている。彼は、さらにこう続ける。
「外見はこんなふう。その通り、クラゲ、この大きさを見てみなよ。それに、まだ動いてる、オー・マイ・ゴッド! 舐めてみよう」
彼がチロリと舐めた生物は、実はカツオノエボシ。猛毒を持っていて、刺された人が死ぬこともある。欧米では「浮遊する恐怖(floating terror)」というニックネームが付けられている。
@alexa_reed2##fyp ##foryoupage ##paratupagina don’t try this ⚠️⚠️♬ original sound – Alexareed
カツオノエボシは、ヒドロ虫という生物が集まって出来た群体で、いわゆるクラゲとは異なる生き物だ。
別ユーザーからの警告
Alexa reed2さんの動画を見て、他の人が真似するのではないかと心配したMndiaye 97さんというユーザーが、この動画への返信という形で、今月8日、カツオノエボシの毒性を解説する動画を投稿している。その最初に彼はこう言っている。
「これはクラゲじゃない。カツオノエボシ(Portuguese Man O’ War)だ。ブルーボトル(blue bottle)、浮遊する恐怖(floating terror)とも呼ばれている」
無数の刺細胞から射出される毒は、「時に人を過去形にしてしまう」こともあるそうだ。また、オーストラリアでは年間1万人近くがカツオノエボシに刺され、「刺されるとひどい痛みが長くて3日間続き、鞭で打たれたような傷が残る」と彼は言う。切り離された触手にも、人を麻痺させるほどの毒性があるらしい。
刺されても手当てすれば死ぬことはまずないそうだが、それでも、よく知らない生き物を海で見つけたとき、舐めるのはやめた方がいいだろう。(了)
出典元:The Sun:STING OPERATION Video shows man LICKING ‘slimy’ creature without realising it’s deadly Portuguese Man O’ War jellyfish(5/9)
出典元:Mirror:Man plays with ‘slimy’ creature he found on beach unaware it can kill humans(5/8)
出典元:Wikipedia:カツオノエボシ