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イランの反政府デモが各地で拡大、6日間で死者が21人、逮捕者が450人以上

イランの反政府デモが各地で拡大、6日間で死者が21人、逮捕者が450人以上
Twitter/The wave@Marry.Irani

イラン各地で反政府デモが起きてから、死者が21人にまで及び、さらに緊迫した情勢が続いている。

 

デモ参加者が警察署を襲う

 

昨年末からイランのさまざまな都市で反政府デモが行われてきたが、1月1日の夜にはIsfahan県において9人が死亡したという。

 

また1月2日に国営テレビは、Isfahan県の中心都市のQahderijanで、デモ参加者が警察署を襲い6人が死亡、さらにKhomeinishahrという町でも1人以上が死亡したと伝えている。

 

この事件について国営メディアは、暴徒化したデモ参加者が武器を奪うために警察署に侵入しようと試みており、Khomeinishahrで死亡した人の中には11歳の少年と20歳の青年が含まれていると報じたそうだ。

 

革命防衛隊のメンバーも射殺される

 

さらにMehr newsによれば、首都テヘランから南へ350kmにあるNajafabadという街でも、Basij民兵のメンバーと1人の警察官が殺害され、さらにイラン革命防衛隊のメンバーも狩猟用のライフルで射殺されたという。

 

そして国営メディアは、デモが起きた12月28日から6日間で21人が殺害され、逮捕者も約450人に上ると伝えている。

 

ただし他の都市における逮捕者の数は明らかになっていない。

デモの背景にある民衆の不満とは?

 

イランのロウハニ大統領は2015年に、国際社会からの制裁を緩和することと引き換えに、核開発プログラムを抑制するとして、アメリカを中心とする欧米6カ国と交渉を行い、合意を取り付けた。

 

2016年には制裁が解除され、その後2017年5月に行われた大統領選挙でも、ロウハニ氏は57%の支持を集め、再選されている。

 

多くの人々はこの時、国際社会からの制裁が解除されることで、経済的困難が緩和されることを望んでいたとされている。

 

しかし制裁解除による恩恵が国民には行き届いておらず、期待が膨らんだ分、不満がが募っていたという。そして今回、国民の怒りは物価上昇と腐敗への抗議として政府へ向けられ、大規模デモにつながったとみられている。

さらにデモ参加者の非難の矛先は、イランの体制そのものへも向けられることに。参加者らは「独裁者に死を」と叫び、体制の頂点に君臨する最高指導者ハメネイ師を糾弾したという。

そのハメネイ師は2日、物価上昇などへの不満に端を発した反政府デモについて、「敵国は金や武器、情報機関など様々な方法を使ってイランを苦しめている」と発言。

 

イランと対立するアメリカやサウジアラビアなどが煽っているという、陰謀論を主張することで、政権への批判をかわしたい考えを持っているそうだ。

一方 ロウハニ大統領は12月31日「国民は自由に批判する権利がある」と演説、公約に掲げる国民生活の改善は道半ばだと認めた。さらにデモ参加者と治安当局に対し、過激な手段に訴えないよう呼び掛けたという。(了)

 

出典元:Aljazeera:Iran death toll rises as protests continue(1/2)

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