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英でウクライナを巡るサミットを開催、数多くの首脳らがロンドンに集結

英でウクライナを巡るサミットを開催、数多くの首脳らがロンドンに集結
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イギリスのロンドンで3月2日、ウクライナを巡る協議が行われ、数多くの国々のリーダーが参加した。

 

「歴史の岐路に立っている」

 

このサミットには、イギリスとウクライナ、フランス、ポーランド、スウェーデン、トルコ、ノルウェー、チェコ共和国、デンマーク、ドイツ、オランダ、ルーマニア、フィンランド、イタリア、スペイン、カナダ、EU、NATOなどのリーダーが参加したという。

 

この会議後、イギリスのスターマー首相は記者会見で、「我々は今日、歴史の岐路に立っている」と発言。その上でウクライナと協力し、戦争を終わらせ、ロシアからウクライナを守るための4項目が合意されたと述べた。その4項目とは、以下になる。

 

  • ウクライナへの軍事援助を継続し、ロシアへの経済的圧力を強め続けること。
  • いかなる永続的な平和もウクライナの主権と安全を確保しなければならず、ウクライナがいかなる和平交渉にも参加しなければならないこと。
  • 和平協定が結ばれた場合、将来の侵略を阻止するためにウクライナの防衛能力を強化すること。
  • ウクライナでの協定を守り、その後の平和を保証するために「有志連合」を結成すること。

またスターマー首相は、ウクライナが防空ミサイル5000基以上を購入できるようにするため、イギリスから16億ポンド(約3000億円)の追加融資を行うことを発表した。

 

イギリス政府は先日も、ウクライナへ22億ポンド(約4200億円)の支援を発表したが、今回の融資はそれとは別で、さらに上乗せされることになる。

 

「いかなる合意も力強い裏付けが必要」

 

イギリスのスターマー首相は、記者会見で、ウクライナの和平合意について、次のように述べた。

 

「我々は過去の過ちから学ばなければならない。我々は、ロシアが簡単に破るような弱い合意を受け入れることはできない。その代わりに、いかなる合意も力強い裏付けがなければならない」

 

まだどの国が「有志連合」に参加するかは明らかにされなかったが、イギリスは停戦が実現した場合、ウクライナに地上軍と空軍を派遣すると表明した。

 

またスターマー首相は、「ヨーロッパは重い負担を負わなければならない」と発言。「合意にはアメリカの支援が必要であり、ロシアも参加する必要がある」としたが、「ロシア政府が条件を強制することは許されない」と釘を刺し、次のように述べた。

 

「はっきりさせておきたいのは、我々は永続的な平和が緊急に必要だという点でトランプ大統領と同意見だということ。今は共に成果を出す必要がある」

 

「ヨーロッパの再武装が必要」

 

欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、今や「ヨーロッパの再武装」が緊急に必要だと述べたという。

 

またNATOのマーク・ルッテ事務総長もこうした意見に同調し、「今回の会合でヨーロッパ諸国は、ウクライナが戦いを続けるために必要なものを確保するため、さらに踏み込んだ」と語った。

 

フランスのマクロン大統領は、EU諸国は現在のニーズを満たすために、現行の目標である2%を大幅に上回る、GDPの3~3.5%を防衛費に充てることを目指すべきだと発言したという。

 

ドイツの次期首相であるフリードリヒ・メルツ氏も、ロンドンで行われたサミットに反応し、スターマー首相とマクロン大統領に対し、ウクライナに永続的で公正な平和をもたらす取り組みについて、感謝の意を表したという。(了)

 

出典元:BBC:Starmer announces ‘coalition of the willing’ to guarantee Ukraine peace(3/3)

出典元:The Guardian:‘We are all determined to take action for strong, lasting peace,’ says Macron – live(3/2)

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