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すでにロボットが人の仕事を奪っている!未来を予測した研究結果が衝撃的

すでにロボットが人の仕事を奪っている!未来を予測した研究結果が衝撃的
Twitter/Vegas The show

アメリカではAIやロボットなどの自動設備により、すでに労働者が市場から締め出されているのをご存知だろうか。

 

このことについては先日NHKの番組でも放送されたが、今年1月にはCNNなどが現状や研究結果などを報じている。

 

最もリスクの高い都市、ラスベガス

 

1月に報じられたCNNの記事によれば、アメリカのラスベガスにある「○○リゾート」というホテルでは、すでに「ELVIS」というロボットが稼働しているという。

 

「ELVIS」は人間に代わって、歯ブラシやタオル、飲み物など客が必要とするものを直接部屋に届けるルームサービスの業務についているそうだ。

 

またこのロボットはまだ人間の仕事を奪っていないが、この地域ではすでにさまざまなロボットが導入されており、記事ではアメリカの中でもラスベガスが、自動化によって人間の仕事が奪われるリスクの最も高い都市だと伝えている。

 

今後、20年間で65%の仕事が自動化される

 

実際、Redlands大学などの研究(2017年発表)によれば、今後20年間でラスベガスでの仕事の65%はロボットやAIなどによる自動化が進むという。

 

そもそもラスベガスでの多くの労働者はホテルやレストラン、事務所などで働き、レジ係や事務員、クリーニングスタッフなど、低い賃金の仕事に就いているそうだ。

 

しかもそれらの仕事はしばしば、日常的に同じ内容が繰り返されるものとなっているとか。

 

そして現在、ラスベガスには3万9000人が小売販売員などで働いているが、このうち3万6000人の仕事は2035年までに自動化されうるとしている。

 

ただし実際にどのくらいの職種がロボットやAIに置き換わるかは、コストや、顧客がロボットへの切り替えを受け入れるかにかかっているという。

 

黒人、ヒスパニック、女性が影響を受ける

 

このような現状に対し、研究に携わったRedlands大学のJohannes Moenius教授は、次のように将来について予想している。

 

「私たちは収入格差(不平等)が、信じられないほど増大していくのを予想しています。教育を受けていない労働者が、(労働市場において)供給過多になるでしょう。彼らのうち一部はトレーニングを受けられますが、他の人は受けられない。そうなると彼らは早期にリタイアしなければなりません」

 

またMoenius教授は自動化により、黒人やヒスパニックの労働者は白人よりも仕事を失うリスクに晒されていると語っている。

 

さらに女性も、ロボットなどに置き換わる仕事に就いている傾向があるため、自動化により不釣り合いなまでに影響を受けると考えられているとか。

 

鍵となるのは「学歴」か?

 

このような状況において、それぞれの人がロボットに置き換えられるかどうかを決める、大きな要因は「教育」だという。

 

研究では博士課程の学位を取得している人のうち、ロボットに職が奪われる可能性があるのは13%で、一方高卒などの人は74%が機械に置き換えられてしまう可能性があるとしている。

 

しかもこの「ロボット革命」はラスベガスで働く多くの人々が考えるよりも間近に迫っており、労働者に対する影響は5年後から10年後に現れる可能性があるそうだ。

 

実際、すでに多くの仕事が自動化されており、マクドナルドやその他の外食産業では顔認証のAIキオスクを持っており、シリコンバレーの「Knightscope」という企業も人間の警備員に置き換えられるロボットを作っているという。

 

また「Elvis」を作ったメーカー「Savioke」はアメリカ中のホテルにデリバリーロボット(Relay robot)を配置しており、アマゾンも自動で購入できる無人コンビニ「Amazon GO」をオープンさせている。

 

その上で、従業員に対してまだ本当の影響を与えているとは言えないが、すでに自動化設備は人間の仕事を奪っているという。

 

今年6月には実際にデモも実施

 

このような状況に対し、今年の6月にはラスベガスで、ロボットが人間の仕事を奪わないよう求めるデモも起きている。

 

このデモのきっかけは5万人の労働組合員が5月末に、5年契約の満期を迎えたこと。つまりラスベガスのカジノ側は、労働者との契約延長を拒否したとされている。

 

このため労働組合は、労働者の雇用安定、賃金引き上げ、セクハラの追放などを要求。特にカジノ側にはロボットなどの自動化設備の導入反対を訴え、デモを行った。

 

実際カジノ側は、1時間に120杯のカクテルを作り、バーテンダー8人分の仕事をこなす「Tipsy」と呼ばれるロボットや、先ほどのルームサービスを行う機械、さらにデジタルチェックインシステムなどを導入してきたという。

 

ただし労働組合側は、技術の進歩を否定はしていない。その代わりカジノ側には、新たな雇用の創出と、離職や職業教育プログラムを作り、一方的な人員削減や解雇はやめるよう訴えたそうだ。

 

ロボットやAIの導入により、最も影響を受けるのは日本の労働者とも言われており、今後どのような対策がとられるべきか、議論が行われている。(了)

 

 

出典元:CNN:Robots could kill many Las Vegas jobs(1/29)

出典元:The Guardian:Las Vegas casino workers prep for strike over automation: ‘Robots can’t beat us’(6/3)

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