仏大統領夫人、「男として生まれたトランスジェンダー」とデマを流され法的措置へ
フランスのマクロン大統領夫人が、極右メディアによって「トランスジェンダー」だったとのデマを広げられ、法的措置をとる準備を進めている。
極右メディアに書かれたデマ
フランスのファースト・レディであるブリジット・マクロン夫人(68)は、今年9月に極右メディアにおいて「彼女はトランスジェンダーだった」と書かれたという。
そのサイトでは、マクロン夫人が実は「Jean-Michel Trogneux」という名で男性として生まれ、その後女性として暮らしてきたと指摘していたそうだ。
やがてネットではこの情報が拡散され、「Jean-Michel Trogneux」という名前がソーシャルメディアでもトレンドになったという。
無論、これは明らかなデマであり、マクロン夫人は最初の結婚ですでに3人の子供を出産している。
このためマクロン夫人は、デマを広げた人物などに対し、法的措置をとる準備をしているという。
The French first lady Brigitte Macron is set to take legal action over an internet conspiracy theory that she is a transgender woman and was born male. pic.twitter.com/F7ne1cqh6m
— Calvin Mutsinzi (@CalvinMutsinzi) December 22, 2021
記事がYouTubeでさらに拡散
このデマは、極右や反ワクチン団体、QAnon陰謀論者など、彼女の夫であるエマニュエル・マクロン大統領に反対するアカウントによって広められていたそうだ。
またフランスのメディアは、Natacha Reyという女性が極右の雑誌に書いた記事が、デマの元であると突き止めたという。
さらにこの記事は、YouTubeで議論され、公開された後、反ワクチン派、新型コロナ懐疑派、極右活動家などさまざま人々によってシェアされ、拡散していったとか。
実は、マクロン夫人に関するデマは、これが初めてではない。彼女は以前にも、夫との25歳近い年齢差について、さまざまなデマが流されてきたという。
ただ今回のような陰謀論めいた悪質なデマが流されるのは、2022年春に大統領選挙を控えているからだと考えられている。
この件について、マクロン夫人の弁護士は「彼女は訴訟手続きを開始することを決定し、現在進行中だ」と述べている。(了)
出典元:BBC:Brigitte Macron to sue over false claims she was born male(12/22)