フィンランドのサンナ・マリン前首相が議員を辞職、英研究所の顧問へ
世界一若いリーダーとして注目されていたフィンランドの前首相が、議員を辞職することになった。
党首も辞任し、議員も辞職する予定
フィンランドのサンナ・マリン前首相は9月の初めに、自らが率いてきた「社会民主党」の党首を正式に辞任。
さらに議員も辞職する予定で、今後は「トニー・ブレア・グローバル・チェンジ研究所」の顧問として働くことを発表したという。
マリン前首相は、フィンランドの放送局「Yle」に対し、次のように語ったそうだ。
「前に進む時が来ました。私は新しい役割に就きたいと思っています。また、それがフィンランド全体のためになると信じています。新しい任務では、(フィンランドの)有権者に十分な奉仕ができると信じています」
各国政府に政策課題を助言
「トニー・ブレア・グローバル・チェンジ研究所」は、イギリスの元首相であるトニー・ブレア氏は設立した非営利のシンクタンクで、世界的なさまざまな活動に従事しているという。
そこでのマリン元首相の仕事には、各国政府や指導者に対して、良好なガバナンスやテクノロジー、気候問題、ジェンダー平等などの政策課題について助言を与えることも含まれているそうだ。
トニー・ブレア氏は、マリン元首相の採用について、次のように述べている。
「私たちの使命は、世界中の政治指導者が国民のために変化をもたらすのを助けることです。マリン氏は大胆かつ実践的で、より効率的で市民中心の国家を実現するために、テクノロジーが果たす役割を理解しており、彼女の経験を世界中のより多くの国々で、我々の使命として活かしてくれるでしょう」
マリン氏は2019年に首相に就任。その後、自身が党首を務める「社会民主党」や中道の「中央党」、「緑の同盟」「左翼同盟」「スウェーデン人民党」と共に連立政権を率いたという。
しかし今年4月の総選挙で、主要保守政党に接戦で敗北。右派ポピュリスト政党が2位となり、「社会民主党」は3位に転落した。(了)
出典元:The Guardian:Former PM Sanna Marin quits Finnish politics to join Tony Blair Institute(9/7)