新たに誕生した惑星、チョコキャンディのような楕円形をしていた!
恒星の周りで新たに誕生した星が、球形ではなく、楕円形のような形をしていることが、イギリスの研究チームによって示された。
若い星が成長する様子をシミュレート
この研究を行ったのは、イングランドのプレストンにある、セントラル・ランカシャー大学 (ユークラン) の研究者たちだ。
彼らは若い惑星の形状と、それらがどのようにして木星のような巨大な惑星になるまで成長するのかを調査するため、誕生したばかりの惑星の形成を、コンピューター・シミュレーションを使用してモデル化したという。
その結果、若い星が扁平回転楕円体、つまり球の上部と底部が押しつぶされ、中央が膨らんだお菓子の「チョコキャンディ」のような形をしていることが示されたそうだ。
誕生したばかりの惑星の形成過程を、シミュレーションで観察したのはこれが初めてで、研究に携わったディミトリス・スタマテロス博士は、次のように述べている。
「私たちは、それら(若い星)が球形であると、常に思っていました。それらがスマーティーズ(チョコキャンディのお菓子)によく似た、扁平回転楕円体であることが判明したことに、私たちは非常に驚きました」
完全な球形の惑星は存在しない
もっとも博士によれば、厳密に言えば、完全な球形の惑星は存在しないという。
例えば木星の平坦化率は約6%で、土星は10%、地球はわずか0.3%でほぼ球形になるが、若い星ははるかに平坦で、90%近くになるそうだ。
研究者らは、この説明として、「円盤不安定性理論」として知られる天体物理学の概念を用いている。
その理論では、若い星(恐らく恒星)の周りを周回する、高密度のガスと塵で構成された大きな円盤状のものが分裂することにより、短い時間で周りに惑星が形成されるという。
今回の発見は、惑星の形が見る角度によって異なることから、望遠鏡で惑星を観察する場合に重要な意味を持つそうだ。(了)
出典元:BBC:New planets have flattened shapes ‘like Smarties’, study finds(2/2)