シャチが単独でホオジロザメを捕食、初めて記録される【動画】
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flickr_Ed Dunens
最大の肉食魚であるホオジロザメを捕食するシャチの様子が、研究者によって初めて確認された。
2023年6月、南アフリカ沖で目撃
その様子が目撃されたのは2023年6月18日、場所は南アフリカのモス湾沖とされている。
この時、シャチは2分も経たないうちに、ホオジロザメを攻撃して捕食し、肝臓を口に含んだまま泳ぎ去ったという。
これまでもシャチが単独でサメやイルカ、クジラを狩る様子は記録されているが、最大の肉食魚であるホオジロザメを単独で捕食した例は、今回が初めてだとされている。
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ホホジロザメの「幼体」を仕留める
このシャチは「スターボード」と名付けられており、この時、ホホジロザメの「幼体」を単独で仕留めることができたという。
「幼体」といっても、そのホオジロザメは体長約2.5m、体重約100kgと推定されている。
この時、「スターボード」はサメの左胸鰭を掴み、数回前に突き進んだ後、最終的に内臓を取り除いたそうだ。
そして数分後、「スターボード」は口の中で、血まみれの桃色の肝臓の一部を咥えていたという。
この様子は、別の船に乗っていた研究者や観光客によっても記録されたそうだ。
より大きな獲物には、協力する必要
ただ研究チームは、ホホジロザメの成体が体長6.5m、2.5トンまで成長することもあることから、「より大きな獲物に挑むには、他のシャチと協力する必要があるかもしれない」と述べている。
また「スターボード」とつがいのシャチ「ポート」は共に行動し、肝臓を好んでいるようだが、どのようにサメの体を開いて、内臓を取り出すのかは、明らかになっていない。(了)
出典元:The Guardian:Single orca seen killing great white shark off South African coast(3/1)