バージニア州の虹色に輝く湿地、どのようにして作られるのか?
アメリカ・バージニア州には、虹色に輝く湿地があり、もうすぐそれが見られる季節がやってくるという。
晩秋から冬にかけてできる虹の湿地
その湿地があるのは、ファーストランディング州立公園とされている。湿地は、1年のほとんどが森に覆われた他の湿地と同じで、むしろ濁って不透明だという。
しかし時折、晩秋から冬にかけて、水がはられた湿地が、魔法のような色とりどりの光沢を帯び、虹色に輝くそうだ。
このような虹の光景は、秋から冬にかけて沼地で葉が腐ることで起きると言われている。
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ラクウショウの落葉が原因
この湿地には、ラクウショウ(落羽松:bald cypress)の木が生えており、秋になると針のような葉を湿地に落とすという。
ラクウショウの葉には天然の油分が含まれており。それが湿地で分解されると、油分が染み出てくるそうだ。
その後、油分は水から分離し、ガソリンの水たまりのように膜を表面に形成。それが太陽光に反射し、虹のような外観を生み出すという。
バクテリアも一因になっている可能性
「Florida swamp walk」の元リーダーであるJeff Ripple氏によれば、バクテリアが鉄を分解することで生じる、土壌内の生物学的プロセスも虹の一因になっている可能性があるという。
また水の流れや、風の乱れの動きにより、壊れやすい虹の膜が破壊されることがあるため、そのように荒らされない時間が長ければ長いほど、その影響は強く残るそうだ。
虹の湿地はアメリカ南部の州全体に存在し、ラクウショウの木の範囲と重なっていると言われている。(了)
出典元:Livescience:Rainbow swamp: The flooded forest in Virginia that puts on a magical light show every winter(9/19)