「空のF1」ドローン型航空機「Jetson One」によるレースを開催

アメリカで先日、個人用航空機「Jetson One」による、空中レースが行われた。
4機の「Jetson One」が飛行
このレースは10月中旬、運輸業界の投資家のための非公開イベント「2025 UP.Summit」において行われたという。
レースでは、スウェーデンの企業「Jetson」が開発した、ドローン型航空機「Jetson One」が登場。4機がコーンの間を縫うように飛行し、芝生のフィールドや滑走路の上空を高速で飛行したそうだ。
主催者の「Jetson」社は、このイベントを「空のF1」と表現している。
1人乗り用の電動垂直離着陸機
「Jetson One」は電動垂直離着陸機(eVTOL)と呼ばれ、1人乗り用で、ヘリコプターのように電力でホバリングし、垂直離着陸を行うという。
そして離陸後は飛行機のように飛行し、最大飛行時間は20分となっている。
機体の重量は約54kgで、地上から最大457mまで上昇でき、最高時速は102kmになるそうだ。
また「Jetson One」には、レーダー感知式自動着陸システム、つまり8つのモーターのうち1つが故障しても安全に飛行できる機能や、パラシュートも搭載されている。
2009年から開発が進められる
電動垂直離着陸機(eVTOL)の技術は、2009年にNASAの「Puffin」のコンセプトが発表されて以来、開発が進められてきた。
「Puffin」も個人用航空機で、その開発はNASAやMIT(マサチューセッツ工科大学)、ジョージア工科大学との共同研究で進められ、2010年には実際に機体が製造されて、試験が行われたが、量産には至らなかった。
しかし近年、「eVTOL」は進歩を遂げており、中国の自動車メーカーである「Ehang」は、2024年4月に自律走行「eVTOLタクシー」の量産許可を取得。
韓国の現代(ヒュンダイ)自動車の子会社である「Supernal」も、2025年4月に4人乗りのエアタクシーの飛行試験を開始した。
日本の「ホンダ」や航空会社の「エアバス」もここ数年、「eVTOL」の開発に取り組んでいるという。
「Jetson One」は約15万ドル(約2300万円)で注文可能とされ、現在、アメリカでは操縦免許なしで飛行できるそうだ。(了)
出典元:Livescience:Watch four flying cars go toe-to-toe in new ‘Formula One of the skies’(11/7)

























