人類が見たこともない氷の山?NASAが小惑星にある山のイメージ画像を公開
NASAが小惑星のデータを元にイメージ画像を作り上げ、公開した。そこには氷山のような山が描かれていた。
太陽系にある小惑星「ケレス」
NASAによれば、この山は「Ahuna Mons 」と呼ばれ、太陽系にある小惑星「ケレス(Ceres:準惑星)」にあるという。
高さは約4000mもあり、「ケレス」の中で最も巨大な山と考えられている。
小惑星「ケレス」は火星と木星の間にあるアステロイドベルト(小惑星帯)に存在し、太陽の周りを回っているそうだ。
この小惑星には、2007年に打ち上げられた小惑星探査機「ドーン」が接近。周回軌道を回りながらさまざまな調査を行ってきた。
そして今回のイメージ画像は、2016年に行われたミッションにより撮影された、表面の地図を元に作られたと言われている。
泥が湧き出て堆積した山
NASAによれば、その山の斜面は古いクレーターによってではなく、年月も経っていない縦に伸びた縞模様によって飾られているという。
また「Ahuna Mons 」は「ケレス」の他の場所と異なり、泥が堆積して作られた巨大な泥火山と考えられているとか。
そして数多くの重力測定に基づいた新しい仮説では、小惑星の深部から湧き出た泥や岩、塩水の混じったバブルが、塩や水素化したケイ酸塩を豊富に含んだ表面の弱い部分を押し上げて、その後凍ったと考えられているそうだ。
つまり小惑星内で起きた火山活動により、比較的新しくできた山だということになる。
探査機「ドーン」におけるミッションは2018年に完了し、すでに地球へ向けるアンテナを維持したり、発電パネルを太陽に向けたりするための燃料を使い尽くしているが、まだ小惑星の周回軌道を回っているという。(了)
出典元:NASA:Unusual Mountain Ahuna Mons on Asteroid Ceres(6/16)
出典元:GEEK:NASA Image Shows Strange ‘Mountain’ on Dwarf Planet Ceres(6/19)