JAXAとESAの共同ミッションで、探査機が水星の画像撮影に成功!
ヨーロッパと日本の宇宙機関により、水星の画像が撮影され、注目を集めている。
高度200km以下にまで接近
水星を探査するミッション「BepiColombo」では10月2日(米国東部時間)、水星の重力を使い探査機の速度を落とすため、最初のフライバイ(スイングバイ)を成功させた。
これにより探査機は水星の高度200km以下に接近。水星の写真を撮影することに成功した。(ただし撮影時の高度は1000kmだったとの情報も)
この写真はモノクロで、解像度も高くはない。しかし欧州宇宙機関によると、撮影された画像には、水星の北半球と、直径166kmのレルモントフ・クレーターをはじめとする水星の特徴的な凹凸が写っていたという。
Hello, Mercury!
This splendid view of part of Mercury's northern hemisphere was captured by @ESA_MTM about 10 mins after #MercuryFlyby close approach, from a distance of 2420km. https://t.co/jjGKrsQXDH#ExploreFarther pic.twitter.com/EMhMJ5tKiN
— Bepi (@ESA_Bepi) October 2, 2021
More incredible first impressions of #Mercury as we made our first #MercuryFlyby last night. I cannot wait to get more data about this truly beautiful planet 😍 I hope you enjoy these postcards as much as me in the meantime!https://t.co/GnWRupanhA#ExploreFarther pic.twitter.com/dM1Vd5tSY3
— Bepi (@ESA_Bepi) October 2, 2021
JAXAとESAの探査機で水星を調査
「BepiColombo」は欧州宇宙機関(ESA)と日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で行っているミッションで、水星の総合的な観測を目的としている。
JAXAの水星磁気圏探査機「みお」とESAの水星表面探査機で、水星のコアや表面の形成過程、磁気圏などを調査するという。
しかし水星は太陽に近く、高温であり、また多くの燃料を必要とすることから周回探査は困難で、これまで水星に到達したのはNASAの「マリナー10号」と「メッセンジャー」のみ。周回軌道投入には「メッセンジャー」しか成功していない。
今回、ESAとJAXAの探査機は2018年に打ち上げられたが、今後さらに十分減速させ、ESAの水星惑星探査機とJAXAの水星磁気圏探査機を放出するまでには、5回のフライバイが必要とされている。
ちなみに「BepiColombo」とは、イタリアの科学者ジュゼッペ“ベピ”コロンボ博士にちなんで命名された。彼は1974年にNASAの「マリナー10号」が水星に向かって飛行した際に、初めてフライバイの利用に貢献した人物だという。(了)
What a day to have our first #MercuryFlyby – today is the 101st anniversary of the birth of Giuseppe 'Bepi' Colombo, after whom our mission is named! https://t.co/XMkqWQbWO9 pic.twitter.com/R3VJJUN2nv
— BepiColombo (@BepiColombo) October 2, 2021
出典元:ABC.net:European and Japanese BepiColombo mission captures image of Mercury for the first time(10/3)
出典元:JAXA:国際水星探査計画「BepiColombo」とは