14世紀に突然消滅したインドネシアの王国、その場所を特定か?
インドネシアで、消えた王国のものと思われる遺物が多く発見されており、注目を集めている。
スマトラ島で発見された遺物
その王国とは「シュリーヴィジャヤ」だ。約14世紀に突然消えたとされ、これまでも探検家らが、その場所を特定しようと探してきたという。
そして以前からスマトラ島の街、パレンバン近郊を流れるMusi川で、地元の漁師などが潜って、さまざまな遺物を発見してきたそうだ。
発見されたものの中には、8世紀の仏像やさまざまな陶器、また煌びやかな宝石の装飾品なども含まれていたとか。
Srivijaya, the greatest lost civilisation you've never heard of, right? How does a kingdom simply disappear? Check out the Autumn issue of Wreckwatch mag, out today: https://t.co/iJmovcp5mW. All about the great Maritime Silk Road. @peterfrankopan pic.twitter.com/WGI4YZIUOB
— Sean Kingsley – Wreckwatch Mag (@wreckwatch) October 23, 2021
この場所にあった可能性
このため消えた「シュリーヴィジャヤ王国」が、この場所にあったのではないか、と考えられているという。
イギリス人の海洋考古学者・Sean Kingsley博士は、次のように述べている。
「この5年間で、とんでもないものが出てきました。あらゆる時代のコイン、金や仏像、宝石など、『船乗りシンドバッド』で読んでも作り物だと思ってしまうようなものばかりです。でも、それが実際に存在するのです」
国際的な交易の交差点だった
「シュリーヴィジャヤ」は「黄金の島」として知られた伝説の王国で、巨万の富を持つ文明であったが、14世紀頃に原因不明のまま歴史から姿を消したという。Kingsley博士は次のように述べている。
「8世紀に西地中海世界が暗黒時代に突入した頃、東南アジアに世界最大級の王国が出現しました。シュリーヴィジャヤの支配者は300年以上にわたり、中東と中国を結ぶ貿易ルートを支配していました。シュリーヴィジャヤは、その時代の最高の生産物が集まる国際的な交差点となりました。統治者たちは伝説的な富を蓄積したのです」
Kingsley博士はまた、発見された宝物は、古代の書物が記録しているように「シュリーヴィジャヤ王国」が「水の世界」であり、人々が川で生活していたことを示す決定的な証拠であると述べている。
しかし文明が終わった時、人々の木造の家や宮殿、寺院はすべて、物資とともに沈んだという。
もっともなぜ、王国が消滅したのかは分かっていない。Kingsley博士は、噴火の犠牲となり、アジアのポンペイのようになったのではないか、あるいは洪水が都市を飲み込んだのではないか、と推測している。(了)
出典元:The Guardian:Have Sumatran fishing crews found the fabled Island of Gold?(10/22)