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ワクチン2回接種でも25週以上経過した場合、オミクロン株への防御力は大幅に低下

ワクチン2回接種でも25週以上経過した場合、オミクロン株への防御力は大幅に低下
flickr_SELF Magazine

イギリスの保健安全局(UKHSA)が、ワクチン接種と、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」に関する初期データを発表した。

 

アストラゼネカ社のワクチンでは10%以下

 

それによれば、25週間以上前にアストラゼネカ社の新型コロナワクチンを2回接種した人は、デルタ株に比べ、オミクロン株への症候性感染に対する防御力がはるかに低いことが示唆されたという。

 

そのような人は、デルタ株に対する防御力が約40%あるのに対し、オミクロン株による症状を伴う感染に対する防御力は10%以下の可能性があるそうだ。

 

このような傾向はファイザー社のワクチンを接種した人も見られ、2回目の接種から25週間以上経過した時点でデルタ株に対する防御率は約60%、同じ時点でオミクロン株に対する防御率は40%弱だったという。

 

ただしまだ調査対象者が少ないことや、アストラゼネカ社のワクチンは主に高齢者や、病気に対して脆弱な人に投与されていることから、これらの数値には不確実な要素が多くあるそうだ。

 

ブースター接種で70%以上の予防効果

 

一方で、3回目のブースター接種を受けた場合は、オミクロン株でも防御力は大幅に増加すると、専門家は述べている。

 

実際にアストラゼネカ社またはファイザー社のワクチン接種後(2回)に、ファイザー社のブースター接種をすると、症状のある感染症に対して70~75%の予防効果があり、予防レベルが向上したという。

 

12月中旬までにオミクロン株が主流に

 

イギリスでは12月10日、新型コロナの新規陽性者が5万8194人となり、120人が死亡したと発表された。この新規陽性者数は、今年の1月9日以来の多さになる。

 

またオミクロン株についても、12月9日に249件が確認されたが、12月10日には新たに448件が報告され、イギリス全体では1265件になっているそうだ。

 

UKHSAによると、現在の傾向からすれば、12月中旬までにイギリスではオミクロン株が主流になると予測されるという。

 

さらに12月末までに、100万人以上の新型コロナの感染者が出る可能性があるとも述べている。(了)

 

出典元:The Guardian:Two jabs offer little protection against Omicron infection, UK data shows(12/10)

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