イルカに乗ったギリシャ神、ユニークな模様の置物が出土【イタリア】
イタリアで、なんともユニークな模様の置物が見つかり、さまざまなメディアで紹介されている。
牛の頭の置物なども発見
その出土品が発掘されたのは、南イタリアにあるパエストゥム(Paestum)という場所。
ここはポンペイの遺跡に近く、アマルフィー海岸の奥にある町で、ドリス式円柱の巨大な3つの神殿が置かれているという。
その周囲で発掘調査が行われ、小さな素焼きの置物や牛の頭の置物、ギリシャ神がイルカに乗っている置物などが出土したそうだ。これらは紀元前5世紀頃のものと考えられている。
ギリシャ神話の神、エロス
イタリアの文化省が4月15日に発表した内容によれば、この神殿は2019年に古代都市の城壁沿いで初めて確認されたが、新型コロナの流行により発掘が中止されていたという。
そして今回、改めて発掘作業が行われ、最初の数カ月で小さな素焼きの置物をいくつか見つけ、その後牛の頭の置物も発見したそうだ。
牛の頭の置物は7つもあり、寺院の祭壇の周囲に、捧げもののような形で置かれていたとか。
イルカの置物には、ギリシャ神話の神、エロスがイルカに乗っている様子が描かれ、それはパエストゥムで記録されたことのない陶芸家の「アヴィリ家」が作った可能性があるという。
パエストゥムは古代ギリシャの都市で、その後古代ローマ人が、紀元前275年頃までにこの街を支配。その際、ギリシャ語の「ポセイドニア」からパエストゥムと改名されたそうだ。(了)
出典元:ABC News:Archeologists in Italy unearth ancient dolphin statuette(4/16)