中止のF1レースに代わって、現役レーサーたちがオンラインで戦うバーチャルグランプリ開催
新型コロナウイルスで多くのメジャーなイベントが中止となっているが、自動車レースの最高峰であるF1グランプリもその例にもれず、初戦のオーストラリア戦から5月のモナコ戦まで全てが中止になった。
だが、F1の主催者「フォーミュラ1(Formula One)」は、ファンサービスの一環として、レースゲームを利用したオンラインでのF1レースを開催。その第1戦が3月22日に行われ、ルノーF1チームの中国人ドライバー・周 冠宇(チョウ・グアンユー)が優勝した。
バーレーン・バーチャル・グランプリ
「バーレーン・バーチャル・グランプリ」と名付けられたこのレースは、フォーミュラ1の公式PCゲーム「F1 2019」の中で開催された。
試合会場となったサーキットは、3月22日に実際のレースが予定されていたバーレーン・インターナショナル・サーキットをデジタルで再現したもの。選手たちが乗るF1カーの性能も、現実のものをシミュレーションしている。
参加選手は、マクラーレンのランド・ノリス、ウィリアムズのニコラス・ラティフィといった現役F1レーサーをはじめ、元F1ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグやF2、F3の現役ドライバー、Eスポーツチーム所属のプロゲーマーなどだ。他に、英国の歌手リアム・ペイン(ワン・ダイレクション)も参加している。
今回の(バーチャル)レースがリアルと違う点は、時間短縮のために周回数が減らされていること、ゲームに慣れていないF1ドライバーのために、アンチロックブレーキやトラクションコントロールなどのアシスト機能が使用可であること、マシンの性能をチューンアップできないことなどだ。
レースのライブ映像(の録画)を、フォーミュラー1のYouTube公式チャンネルで見ることができる。ハイライトシーンだけを集めた5分ほどの動画もアップされている。スタート直後からコースを外れた車がクラッシュするなど、波乱の展開だ。
優勝したのはルノーF1チームの現役ドライバー・周 冠宇(チョウ・グアンユー)、2位はメルセデスF1チームの補欠ドライバー・Stoffel Vandoorne、3位はスポーツカーレーサーのPhillipp Engだった。
今後も継続される予定
このバーチャル・グランプリは、現実のグランプリの中止が続く限り、現実の期日とサーキットを再現して開催されるらしい。
もちろんだが、公式戦ではないので、ワールドチャンピオンシップのポイントはつかない。(了)
出典元:Formula1:AS IT HAPPENED: Watch the F1 Esports action from the Bahrain Virtual Grand Prix(3/22)
出典元:engadget:F1 drivers will compete in a virtual grand prix series(3/20)